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責任を社会のせいにしてしまう理由|他責思考の心理と特徴、抜け出すための方法

2025年3月6日

SNSや職場、人間関係の中で「自分は悪くない」「社会が悪い」と口にする人は少なくありません。

同じ状況でも、責任を転嫁する人もいれば、自分の行動を見直す人もいます。

この違いはどこから生まれるのでしょうか。

この記事では、責任を社会や他人のせいにしてしまう「他責思考」の心理と特徴をわかりやすく解説し、セルフチェックから改善方法、周囲への対処法まで網羅します。

あなた自身の思考を見つめ直し、より良い人生の舵を取るためのガイドとしてご活用ください。

なぜ人は「社会のせい」にしてしまうのか

責任を外に向ける心理には、心を守るための「防衛本能」が働いています。

不都合が起きたとき、自分の非を認めるのは精神的な負荷が大きく、プライドや自尊心を傷つけることもあります。

そんな不快感を避けるため、人は無意識に「社会」「時代」「他人」など、自分以外の要因に原因を求めてしまうのです。

これは弱さではなく、人間として自然な反応です。

しかし、これが習慣化すると、問題を解決する力が育たず、人生の主導権が奪われていきます。

責任を転嫁してしまう人の主な特徴5つ

1. 外的な支配の所在(外的コントロール)

外的コントロールの存在

「時代が悪い」「景気のせいだ」こんな言葉を口癖にする人は、自分の人生を外部環境に左右されるものと考えがちです。

確かに、社会の波は大きく、個人がコントロールできないことも多いものです。

しかし、舵を取るのはいつだって自分自身。

責任を社会に押し出せば心は一時的に軽くなりますが、代わりに「自分で人生を動かす力」を手放すことになります。

2. 被害者意識(自分は不当に扱われているという思い込み)

被害者意識の説明画像

SNS社会では、被害者の物語は共感や同情を集めやすいものです。

この「承認の快感」が、被害者役への依存を深めることもあります。

「自分は与えられて当然なのに、社会は不公平だ」

この思い込みが強くなると、失敗や課題に向き合えず、いつまでも同じ場所にとどまってしまいます。

被害者意識に飲まれると、自分の人生の脚本すら他人任せになってしまうのです。

3. 責任感の欠如と「誰かがなんとかしてくれる」思考

責任感MAX

「社会が悪い」この言葉は、重たい責任をそっと放り投げる魔法の呪文のようです。

さらにもう一つ便利な呪文があります。

「誰かがなんとかしてくれるはず」この言葉に頼り続けると、問題を乗り越える筋力が弱まり、人生の冒険を自分で進める力も衰えていきます。

本当に責任を取れる人は、不当な非難には「それは違う」と冷静に線引きをします。

責任を背負うことは、未来を切り開く力でもあるのです。

4. 認知機能の低さと自己洞察力の弱さ

認知機能と自己洞察力が低い

不都合を外に向ける人の中には、自己認識が弱いケースがあります。

自分の行動を振り返らないため、原因を検証する癖が育ちません。

自分を理解することは、暗闇で手探りをするように難しいものです。

しかし、ここで逃げ続けると、人生の地図がどんどん曇っていきます。

自己認識とは「内なる探偵」。時に耳が痛い真実をつきつけてきますが、その証拠こそ未来を変えるヒントです。

5. 認知バイアス(確証バイアス/帰属バイアス)

認知バイアス

私たちの脳には、自分に都合のいい情報だけを集めて物語を作り上げる「内なる作家」がいます。

「社会が悪い」と信じている人は、その考えを裏付ける情報ばかり拾い、反証となる事実を見ようとしません。

これが確証バイアスです。要するに「都合のいい話だけ集めちゃう症候群」というわけです。

この「物語」に没頭すると、「自分を変えていく物語」が見えなくなります。

本当に良い物語は、現実を受け止めたうえで紡がれるものです。

他責思考がもたらす3つの問題点

自己成長の阻害

成長の機会が外部に奪われていくため、人生が停滞し続けます。

人間関係のトラブル増加

責任の押し付け合いは衝突を生み、信頼関係を壊します。

問題解決能力の低下

問題の原因を誤解するため、いつまでも改善が起きません。

自分は大丈夫?「他責思考」セルフチェックリスト

  • 失敗したとき、最初に他人の行動を思い浮かべる
  • 「不公平だ」という言葉をよく使う
  • SNSで不満を書いた後、少しスッキリする
  • 謝る場面で言い訳が出やすい
  • 問題の振り返りが苦手

3つ以上当てはまれば注意が必要です。

他責思考をやめるための具体的な改善方法

責任を受け入れる能力は、人間関係において競争ではなく協力を促し、親密さと相互尊重の機会を増やすことに繋がります。

外的要因のせいにするのではなく、自分の行動や判断に責任を持ち、積極的に行動し、問題の解決策を模索することが重要となります。

1. 認知再構成(思考の書き換え)

事実・解釈・感情を分けて整理するだけで、問題の本質が見えるようになります。

2. 自己メタ認知ジャーナルを書く

「今日の行動で、私が選んだのは何か?」を記録するだけで、主体性が強まります。

3. 小さな責任を取る練習をする

例えば「5分だけ片付ける」「メールをすぐ返信する」など、小さな成功体験を積み重ねます。

4. 第三者の視点を取り入れる質問を使う

  • もし友人が同じことをしていたら何と言う?
  • 証拠は何がある?
  • 本当に全て相手のせい?

周囲に「責任転嫁する人」がいる場合の対処法

境界線(バウンダリー)を引く

感情まで巻き込まれないよう、できる範囲を明確にします。

要求を事実ベースで整理する

曖昧な言い分には、事実・数字・行動の3点で確認を取ると効果的です。

責任の切り分けを言語化する

「これはAさんの範囲」「これはこちらの責任」と明確に線引きすることで、不要な摩擦を防ぎます。

まとめ|人生の舵を握るのは自分自身

SNSが普及した現代、私たちは「いいね」と「炎上」が交差する不思議な時代を生きています。

こんな世の中で、責任を社会に押し付けるのは、心を守るための自然な反応です。

しかし、その癖が続くと、行動力・判断力・成長の機会を奪ってしまいます。

自分の行動を見つめ、小さな責任を積み重ねていくことで、人生は確実に前へ進みます。

あなた自身が、人生最高の「脚本家」であり「主人公」です。

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