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人間は情報を与えられすぎると何も出来なくなる|認知過負荷

2023年6月16日

人間は過剰な情報に圧倒されると、意思決定や行動を起こす能力が妨げられます。

脳は、さまざまな方法で提示された一定の量の情報を処理することができます。

新聞を読んだり、地図で道順を確認したり、友人と会話したりと、毎日収集した情報を脳が処理します。

脳が処理しきれないほどの情報に圧倒されると、脳が処理する内容に対してフラストレーションを感じたり、離人症になったりします。

認知的負荷の3つのタイプ

人間は処理すべき情報が多すぎると、認知的過負荷を感じることがあります。

認知負荷理論を用いると、認知プロセスを3つのカテゴリーに分類することができます。

1. 本質的な負荷

特定のトピックの提示方法にかかわらず、トピックの根本的な難しさがあります。

微積分を学ぶ場合、微分を行うための問題解決のリソースは、教師が微分の方法を明確に説明してもしなくても同じです。

本質的な認知負荷は、外的要因に関係なく同じです(外的要因によってさらなる困難が加わるかもしれませんが)。

本質的な負荷は、脳が、長期記憶、短期記憶、戦略的認知を組み合わせて問題を解決することに変わりはありません。

2. 外的要因による負荷

テレビ、インターネット、ソーシャルメディアを通じて、これまでにないほど多くの情報が手元に届くようになりました。

好みのコミュニケーションスタイルにもよりますが、複数の方法で情報を受け取ることは、認知的な過負荷をもたらす可能性があります。

3. 内的要因による負荷

個人の記憶と知性など、内部から発生する可能性もあります。

教育、経験、他者との交流から収集された情報をもとに、特定のトピックに対する問題を解決するために脳が用いるプロセスです。

このタイプの認知的負荷は、脳が新しい情報を吸収し、それを使って問題を解決するための学習プロセスを開発するときに現れます。

対策|自分の体に耳を傾ける

健康に影響を及ぼす行動から、スピードを落としたり、一歩下がったりするサインとなる合図を見逃さないようにしましょう。

ストレス、疲労、日常生活への不満の増大は、認知の過負荷があなたの行動に影響を及ぼしていることを示しています。

毎日新聞を読むのが大変な場合は、別の方法を探して、知りたいニュースだけを常にチェックしましょう。

もし毎日、冷静さ、好奇心、理解力をもって情報の一部を処理できるのであれば、対処能力は問われていないことになります。

人生を楽しんだり、必要なことをしたりする能力を妨害するような病的な原因を経験しているなら、ケアを求めたり、そのような感情について誰かに話したりする時です。

最後に

個人が圧倒的な量の情報にさらされると、それを効果的に処理して優先順位を付けることが困難になります。

麻痺により、最も重要な要素を決定したり、選択をしたりできなくなります。

さらに、過剰な情報は多量の時間と精神的リソースを消費し、タスクの消化、問題解決、批判的思考に対する能力を低下させる可能性があります。

情報過多による悪影響を軽減するために、情報のフィルタリングと優先順位付け、特定の目標の設定、信頼できる情報源の検索、ツールやテクニックの活用などの戦略を採用できます。

最終的には、情報取得の場所や量と、関連情報へのアクセスを制限することのバランスをとることが、効果的な意思決定と行動の実行を促進するために重要です。

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