目覚めたときに、活力を感じ、その日を迎える準備が整っているように感じる日もあれば、布団やベッドから出るのに苦労する朝もあります。
その理由は、夜更かしのせいで注意力が低下していたり、就寝前の悪い習慣のせいでぐっすり眠れなかったり、はっきりしていることが多いです。
目覚めの研究| 睡眠、活動、食事の関連性
Nature Communications誌に掲載された新しい研究によると、目覚めや朝の目覚めに影響を与える要因はいくつもあり、ほとんどすべて私たちがコントロールできるものだということです。
この研究の参加者は英国の成人870人と米国の95人でした。
ほとんどの参加者が双子であったため、研究者たちは朝の覚醒度に対する遺伝的な寄与を探り、変化しやすい要因と生得的な要因のどちらがより重要かを決定することが出来ました。
まず参加者は、普段の睡眠時間、カフェインやアルコールの摂取量、運動量など、さまざまなベースラインのアンケートに答えました。
他にも、うつ病や不安症の診断を受けたことがあるかどうかも記入しています。
この研究は2週間にわたって行われました。
食事は炭水化物が多いもの、脂肪分が多いもの、タンパク質が多いもの、繊維質が多いものなどでした。
朝食後、毎朝数回、自分がどの程度覚醒しているかを評価しました。
日中と夜間には、身体活動モニターを装着し、運動量と睡眠時間を測定、参加者は毎日、他の食事摂取量もアプリで記録しました。
朝の覚醒の影響
朝の覚醒度にはさまざまな要因が影響しました。
通常より長く眠り、遅く起きた場合、翌朝の覚醒度が高くなりました。
研究チームは、朝遅く眠ると「体内時計の最低点」(最も覚醒度が低い時)から遠くなり、「体内時計の上昇点」(より覚醒度が高くなる時)に近づくためではないかと研究チームは指摘しています
覚醒度が高くなる要因
前日の身体活動量が多いほど、翌朝の覚醒度も高いことが予測されました。
身体活動は睡眠に有効であることが知られていますが、この効果は睡眠時間を考慮した後でも持続しました。
参加者が朝食に何を食べたかも、朝の覚醒度と関連していました。
炭水化物レベルの高い食品は、高タンパク食品や糖分の多い食品よりも高い覚醒度と関連していました。
全体的には、睡眠時間が長かったり、炭水化物を多く含む朝食をとったり、前日の運動量が多かったりした日の方が、朝の覚醒度が高かったのです。
最後に
一般的な覚醒度にも参加者間で差があったため、研究チームはこれらの全体的な差を説明できる要因を調べました。
その結果、年齢、睡眠頻度、その他コントロール可能な要因が覚醒度に影響することが分かりました。
しかし、双子と双子以外を比較したところ、遺伝的要因はそれほど重要ではないこともわかっています。
研究チームは、いずれの分析においても、覚醒度に影響を与える要因は(年齢を除いて)高度に修正可能であり、かなり高度にコントロールできることを意味している、と指摘しています。
つまり、生活習慣を少し変えるだけで、朝の目覚めをよくすることができるということです。
reference:https://www.bps.org.uk/research-digest/heres-how-feel-more-alert-morning