ソーヤー効果とは「トム・ソーヤーの冒険」で、トムと友人がポリーおばさんのフェンスに白いペンキを塗っていた場面に由来する名称で、行動に影響を与える奇妙な効果です。
この効果には、ネガティブとポジティブの2つの側面があります。
ネガティブな側面では、報酬は遊びを仕事に変えてしまいます。
ポジティブな側面では、上達しようと集中するために、仕事を遊びに変えてしまうのです。
つまり、ソーヤー効果は、報酬やインセンティブが逆にモチベーションを損ない、楽しさを義務感やストレスに変えてしまう現象を指します。
ネガティブ
これは、報酬が活動に対する動機づけを変え、クリエイティブな要素が退屈な作業に変わる可能性があることを示唆しています。
例えば、オンライン写真共有サービスAとBを比較すると、Aは投稿した写真にいいねがつくとポイントがたまり、Bは特定のテーマに沿った写真を投稿するとコミュニティで注目されるといったインセンティブがあります。
しかし、Aの場合はポイントがたまることが目的となり、写真のクオリティやアイデアよりも単なる数を重視してしまう可能性があります。
一方でBは、特定のテーマに焦点を当てたクオリティの高い写真がコミュニティで評価され、参加者は自らのスキルやアーティスト性を追求することが重視されることになります。
この比較により、異なるインセンティブがサービスの向かう方向性に与える影響が浮かび上がります。
ポジティブ
一方で、ポジティブなソーヤー効果は、参加者や主催者を巻き込み、楽しい体験を生む可能性があります。
例えば、企業のキャンペーンでシェアすることで支援金額が増える企画を行うと、多くの共感を呼び積極的な参加を促します。
モチベーションを引き出すことで、特別で忘れられない経験を生み出すポジティブな側面が示されます。