快適なベッドの上で眠りにつけば、まるで世界から遮断されたかのように感じられるものです。
最高品質の睡眠を得るためには、マットレスだけでなく寝室環境全体を整えることが大切です。
その中でも重要な要素の一つが「室温」です。
Ethical Bedding 創設者兼 CEO のジェームズ・ヒギンズ氏によると「睡眠を最適にするためには、寝室を涼しく保つことが望ましい」とのことです。
理由としては、睡眠中に自然に低下する体内温度に合わせて、より深い眠りを促すことができるからです。理想的な室温は、およそ摂氏18度 (華氏65度) です。
涼しい寝室は暖房費節約だけでなく、体内時計のリズムとも調和させる効果があります。
ここでは、より良い睡眠のための室温設定の重要性と快適な睡眠環境をつくるための方法をご紹介します。
最適な睡眠温度とは?
推奨される睡眠温度は、摂氏16〜19度(華氏60〜66度) です。
私たちの体内温度は午後頃にピークに達し、夕方になると徐々に下がり睡眠中にはさらに低下します。
そして起床に向け朝になるとゆっくりと上昇します。
寝室が涼しいと体が睡眠の合図として認識しますが、逆に暖かすぎると体内時計が起床の合図と認識してしまいます。
温度が睡眠に与える影響
室温は睡眠の質に大きく影響するため、暑すぎたり寒すぎたりしないようにすることが大切です。
2015年の研究では高温は疲労の原因となり、2022年の研究では夜の暑さと睡眠効率や質の低下との関連性が示唆されました。
2012年の研究では、温度が睡眠の質に重要な要素であることが明らかになり、特に暑さが睡眠ステージや体温調節に影響することが判明しています。
暑い夜に寝つきにくい場合は、窓を開けたり扇風機を使って部屋を冷やすようにしましょう。
また、ぬるま湯シャワーを浴びたり、冷たい水を飲むことで、体の温度を下げることも効果的です。
枕やマットレスの素材選びも検討してみましょう。冷却機能付きの枕やマットレスは、寝汗をかきやすい方におすすめです。
寝室が寒くなりすぎないことも大切
涼しい寝室が推奨されますが、あまりにも寒くするのは避けましょう。
Simba Sleepの慈善パートナーである睡眠慈善団体の副 CEO リサ・アーティス氏は、「あまりに寒い部屋は、一度目が覚めてしまうと、体が温まるまで再入眠しにくくなってしまいます。特に明け方にかけて気温が下がる時間帯は注意してください」と述べています。
温度だけでなく、明るさや寝心地も質の高い睡眠にとって重要です。
寝室が冷えすぎて震えてしまうようであれば、快適に眠ることができません。寒い季節でも快適に眠れるようにしましょう。
最後に
睡眠の専門家であるリンジー・ブラウニング博士は、「体調が悪いときは、推奨される睡眠温度よりも少し高め、または低めの室温にする方が良い場合もあります。常に自分の体に耳を傾け、心地よいと感じる温度にすることが大切です」とアドバイスしています。
夜中に何度も枕をひっくり返して涼しい面を探す経験があるように、多くの場合、体は涼しい寝室を好みます。
快適な室温を維持するための寝具を探してみて下さい。