「Unknown unknowns」は知らないことを指すフレーズで、「知らないことを知らない」という意味を持ちます。
このフレーズは、2002年にアメリカ国防総省の記者会見で、当時のアメリカ国防長官ドナルド・ラムズフェルドが使用しました。
彼の発言は次のようなもので、「知られている未知」(known unknowns)と「未知の未知」(unknown unknowns)という概念に注目を集めました。
「我々が知っていること、つまり我々が知っていることを知っていることがある。また、我々が知らないことを知っていること、つまり我々が知らないことを知っていることもある。しかし、我々が知らないことを知らないこと、つまり我々が知らないことを知らないこともある。そして、我々の国や他の自由な国々の歴史を見ると、後者のカテゴリーが難しいものであることがわかる」。[参考]
この概念は、国家安全保障や情報専門家が長年にわたって使用してきた分析手法である「ジョハリの窓」に由来しています。
「知られている未知」は、例えば「フライトがキャンセルになる可能性」など、我々が認識しているリスクを指します。
一方「未知の未知」は、予想もしない状況から生じるリスクを指します。
このフレーズは、プロジェクト管理や戦略計画の分野でもよく使われています。
また、「ブラックスワン理論」では、「未知の未知」は予想外の大きな影響を及ぼす出来事を指すメタファーとして使用されています。
歴史的な事象における統計的に予想外の出来事を指し、極端な外れ値と見なされ、通常の出来事よりもはるかに大きな役割を果たします。
「未知の未知」は、我々が予測できない、または予測しにくいリスクや出来事を指す重要な概念です。