IKEA効果(IKEA Effect)は、消費者が自分で部分的に作成した製品に対して、不釣り合いに高い価値を置くという認知バイアスを指します。
具体的には、「自分が手を加えたものは、それだけで特別に愛着が湧く」という人間の心理を突いたものです。
例えば、IKEAの家具を購入して自分で組み立てると、その家具が他の誰かが完成させた同じものよりも価値があると感じるのです。
この効果の大きさについて、2011年に行われた研究では、人々は平均して自分で組み立てた家具に63%多く支払うという結果が示されました。
これを金銭に換算すると、安い家具店で約1万円の引き出しセットを買う代わりに、同じ品質の引き出しに約1万6000円を支払い、さらに1〜2時間費やすことを好むことになります。
このような行動は一見「非合理的」にも思えますが、自分が努力したものに価値を感じるのは、人間にとって自然な心理と言えるでしょう。
この効果は、家具に限らず、他の製品や体験にも当てはまる可能性があります。