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春になるとだるいのはなぜ?ビタミンD不足との関係性

冬が終わって少し暖かくなってきたのに、体の重さが抜けないことがあります。

朝起きてもすっきりせず、休んでも回復した感じが弱いと、「気持ちの問題かもしれない」と受け取りやすくなります。

ですが、春先のだるさは、性格や根性よりも、日照、生活リズム、栄養状態、体の不調が重なって起こることがあります。

疲れは、睡眠不足や生活習慣の乱れだけでなく、貧血、甲状腺の不調、気分の落ち込みなどでも起こる症状です。

その原因候補のひとつとして、ビタミンD不足があります。研究では、ビタミンDが低く、疲れを訴える健康な成人を対象に、ビタミンDを補った群で疲労感の改善がみられました。

春のだるさのすべてをビタミンDだけで説明できるわけではありませんが、「不足している人では関係することがある」と考える材料にはなります。

春のだるさとビタミンD不足

ビタミンDは、骨の健康に関わるだけでなく、筋肉や神経のはたらきにも関わる栄養素です。

体は日光を浴びることでビタミンDをつくり、食事やサプリからも取り入れます。ただ、自然に多く含む食品はあまり多くなく、脂の多い魚や魚肝油、卵黄、チーズなどが中心です。

冬のあいだに日光を浴びる機会が少ないと、春まで不足が続きやすくなります。

ビタミンDの状態をみるときは、血液中の25(OH)Dが主な指標として使われます。

現在の公的情報でも、ビタミンDを調べる検査はありますが、 routine に全員へ行うものではありません。骨の問題や強い不足が疑われる状況、高リスクの条件があるときに検討される位置づけです。

不足しやすい人の共通点

ビタミンD不足は、外に出る時間が少ない人、日光を浴びにくい人、栄養状態が偏っている人、吸収に関わる病気がある人、腎臓や肝臓の病気がある人などで起こりやすくなります。

医薬品の影響を受けることもあり、オルリスタット、ステロイド、チアジド系利尿薬などは注意が必要です。

たとえば、在宅勤務が続いて昼間にほとんど外へ出ない人、寒さで肌の露出が少ないまま冬を過ごした人、魚や卵をあまり食べない人は、不足しやすい条件が重なりやすいです。

部屋が明るくても、屋外で日光を浴びる時間が少なければ、体内での合成は十分とは言えません。春になってもだるさが抜けにくいときは、こうした生活条件を一度整理する意味があります。

春のだるさはビタミンD不足だけで決まらない

疲れは原因がひとつとは限りません。

寝不足が続いている、就寝時間が不規則、カフェインや飲酒が増えているといった生活要因だけでも、だるさは起こります。特に春は、気温差や生活の変化で睡眠が乱れやすく、体調の波が出やすい時期です。

さらに、貧血や鉄不足、甲状腺機能低下症、気分の落ち込みでも、似たような疲れ方が出ます。

甲状腺機能低下症では、疲れに加えて、体重が増える、寒がりになる、肌や髪が乾きやすい、気分が沈みやすいといった変化が重なることがあります。

こうした症状まであるなら、春の不調として流さないほうが安全です。

見直す順番

最初に見たいのは、睡眠、食事、日中の過ごし方です。寝る時間が大きくずれていないか、昼間に少しでも屋外へ出られているか、魚や卵、強化食品がほとんど入っていない食生活になっていないかを確認します。

春のだるさが軽い段階なら、まずはここを整えるだけでも変化が出ることがあります。

次に、サプリを考える場合も、「多く飲めば早く効く」とは考えないほうが安全です。

健康な75歳未満の成人では、推奨量を超えるビタミンD補充の利益は大きくないとする2024年のガイドラインがあり、 routine のビタミンD検査も広くは勧められていません。

成人の耐容上限量は4,000IU/日とされており、過剰に摂ればよいものではありません。

ビタミンDを考えるときは、「春にだるいから全員が飲む」ではなく、「不足しやすい条件があるか」「生活を直しても続くか」で分けると判断しやすくなります。生活条件がかなり当てはまるなら、食事や日中の過ごし方を整えながら検討する余地があります。

条件があまり当てはまらないのに強いだるさが続くなら、別の原因を優先して見たほうが自然です。

相談したほうがよい目安

休んでも改善しない状態が何週間も続く、前より明らかに動けない、体重変化や寒がり、息切れ、気分の落ち込みが重なっているときは、自己判断だけで済ませないほうが安心です。

疲れはよくある症状ですが、原因の幅が広いぶん、長引くときほど切り分けが大切になります。

受診するときは、「いつから続いているか」「寝ても回復しないか」「外へ出る時間はどれくらいか」「食事はどうか」「ほかにどんな症状があるか」を伝えると、原因を絞りやすくなります。

ビタミンD不足だけに絞って考えるより、体全体の変化として見てもらうほうが、遠回りを減らしやすいです。

春のだるさを自分の弱さとして受け取らない

春にうまく動けないと、自分を責めやすくなります。ですが、理由が見えにくい不調ほど、人は性格のせいにしやすいだけです。

春のだるさには、睡眠や生活リズムの乱れもあれば、ビタミンD不足のように体の状態が関わることもあります。

まずは原因をひとつに決めつけず、生活を見直すのか、様子を見るのか、相談するのかを分けて考えることが大切です。

参考:

[1]: https://medlineplus.gov/fatigue.html "Fatigue: MedlinePlus"
[2]: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28033244/?utm_source=chatgpt.com "Effect of vitamin D3 on self-perceived fatigue: A double- ..."
[3]: https://ods.od.nih.gov/factsheets/VitaminD-HealthProfessional/ "Vitamin D - Health Professional Fact Sheet"
[4]: https://medlineplus.gov/lab-tests/vitamin-d-test/ "Vitamin D Test: MedlinePlus Medical Test"
[5]: https://www.niddk.nih.gov/health-information/endocrine-diseases/hypothyroidism "Hypothyroidism (Underactive Thyroid) - NIDDK"
[6]: https://www.endocrine.org/news-and-advocacy/news-room/2024/endocrine-society-recommends-healthy-adults-take-the-recommended-daily-allowance-of-vitamin-d "Endocrine Society Guideline recommends healthy adults under the age of 75 take the recommended daily allowance of vitamin D | Endocrine Society"
[7]: https://medlineplus.gov/ency/article/003088.htm?utm_source=chatgpt.com "Fatigue: MedlinePlus Medical Encyclopedia"

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