睡眠

就寝前のスマホが睡眠の質を59%下げる|最新研究が明かすドゥームスクロールの危険性

2025年6月10日

寝る前についスマホを触ってしまう。

そんな習慣が睡眠の質を大きく下げていることが、45,000人以上を対象にした最新研究で明らかになりました。

特にSNSやニュースを無限に見続ける「ドゥームスクロール」は、睡眠時間を平均24分奪い、不眠リスクを59%押し上げると報告されています。

本記事では、その科学的メカニズムをわかりやすく整理し、「今日からできる就寝前スマホをやめる方法」まで徹底解説します。

小さな工夫で、眠りは想像以上に変わります。

就寝前のスマホが睡眠を妨げる理由

最新の大規模研究では、就寝前のスクリーン使用が次のような悪影響につながることが示されました。

この研究は医学誌『Frontiers of Psychology』に掲載されました。

45202人の大規模研究が示した4つの悪影響

  • 通知による睡眠の妨害:深い睡眠の途中で音や光が割り込む。
  • スクリーン使用による睡眠時間の短縮:気づけば30分、1時間と時間を奪われる。
  • 入眠時間の延長:脳と感情が興奮し、寝つきが悪くなる。
  • ブルーライトによるメラトニン抑制:眠気を誘うホルモンが分泌されにくくなる。

スクリーンの種類は関係ない?研究が示した「本当の問題」

スマホ・パソコン・テレビなどの種類に関わらず、共通して睡眠を悪化させるのは「使用時間の長さ」であると研究者は指摘しています。

つまり、どんなコンテンツを見ているかではなく、「どれだけ長くスクロールしてしまうか」が最も重要なのです。

ドゥームスクロールが特に危険な理由

ドゥームスクロールとは、ネガティブなニュースやSNS投稿を延々と読み続けてしまう行動のことです。

ドゥームスクロールで眠れないドクター・ドゥーム

情報過多→不安→スクロール継続…の負のループ

刺激の強い情報は不安を誘発し、さらにそれを解消するためにまた情報を求めてしまうというループが起こります。

脳が興奮状態のまま眠れなくなる仕組み

脳は「危険かもしれない情報」に敏感に反応するため、就寝前にネガティブ情報を浴びるほど入眠が遅くなります。

睡眠の質を守るには何分前にスマホをやめれば良い?

専門家の推奨|就寝60分前ルール

研究者は、就寝の30〜60分前にはスクリーンを完全にオフにすることを推奨しています。

睡眠の質が落ちやすい「危険な時間帯」

特に「寝ようと思った瞬間からの30分」が最も脳が影響を受けやすい時間帯とされています。

通知・SNS・ニュースをオフにする具体的な設定方法

  • スマホを別室で充電する
  • 「おやすみモード」「集中モード」を使用する
  • ニュースアプリのプッシュ通知を停止する

就寝前スマホをやめる3つの代替習慣

入眠儀式を行うドクター・ドゥーム

1. 読書(6分でストレスが68%減)

紙の本を読むだけでストレスレベルは大幅に低下します。

研究では、就寝前6分間の読書がストレスを68%軽減することが示されています。

スマホの誘惑を断つために、別室でスマホを充電するとより効果的です。

2. ポッドキャスト(目を使わずにリラックス)

ニュースを追うために夜遅くまでスマホを触る人も多いですが、ブルーライトや刺激的な情報が入眠を妨げます。

代わりに、ポッドキャストを聴くと、目を使わずに情報を得られ、よりリラックスした状態で眠りにつけます。

3. 瞑想(4-7-8呼吸法やミリタリースリープ法)

呼吸とイメージを組み合わせた睡眠導入法は、入眠をサポートする強力な手段です。

特に「ミリタリースリープ法」や「4-7-8呼吸法」などの手法は効果的です。

視覚化や深呼吸、筋弛緩を組み合わせた瞑想を取り入れることで、スムーズに眠りにつくことができます。

タイプ別・生活に合わせた「就寝前スマホ卒業」ガイド

学生・若手社会人向け

SNS通知の一括オフ、「21時以降は投稿しない」ルールが特に有効です。

夜勤・不規則勤務の人向け

勤務後は「疑似日没」を作り、ブルーライトを避ける時間帯を設定します。

子どもと一緒に寝る家庭向け

子どもの前でスマホを触らない「モデル習慣」が家庭全体の睡眠改善につながります。

よくある質問(FAQ)

Q. 寝る直前にスマホを見るとどれくらい寝つきが悪くなる?

脳の興奮が高まり、多くの人で10〜30分ほど入眠が遅れると言われています。

Q. ブルーライトカット眼鏡を使えば問題ない?

完全な対策にはならず、スクロールによる時間圧迫は防げません。

Q. テレビやタブレットも同じ?

スクリーンが大きくても影響は同様で、特に「長時間の使用」が問題となります。

Q. どうしてもやめられないときは?

最低でも「寝る15分前に強制的に電源が切れる仕組み」を作ることが有効です。

まとめ|「たった30分」の工夫で眠りは変わる

就寝前のスマホをやめるだけで、睡眠の深さ・翌朝の集中力・メンタルの安定が大きく向上します。

まずは今日から、就寝30〜60分前のスマホ断ちを試してみてください。

-睡眠