おかしな人 マッチングアプリ 婚活 心理学 恋愛の心理学

婚活で「ピンとこない」理由は自己評価にある|傲慢と善良に学ぶ恋愛心理と改善法

2023年12月14日

婚活をしている人の多くが、「いい人だけどピンとこない」「条件は申し分ないけど決めきれない」という壁にぶつかります。

しかしその違和感の正体は、相手ではなく自分の中の「自己評価」にあるかもしれません。

本記事では、小説『傲慢と善良』(辻村深月)に描かれる人間心理をヒントに、婚活で陥りやすい「傲慢さ」と「善良さ」の罠を紐解きます。

さらに、あなたの「自己評価」を客観的に見直すチェックリストと、出会いを前進させる3つの実践ワークを紹介します。

婚活で「ピンとこない」と感じる理由は「自己評価」にある

「条件はいいのに決められない」のはなぜ?

たとえば、あなたが婚活アプリで出会った相手が、収入・学歴・価値観、どれを取っても理想に近い。

それでも「なぜかピンとこない」と感じる。

この感覚は、実は自分につけている「心の値札」によって生まれています。

人は無意識のうちに「自分にはこれくらいの価値がある」と判断しており、その「価格」に見合う人を探します。

相手がそれを満たさないと、「自分の価値を下げたくない」という防衛反応が働き、「ピンとこない」と感じるのです。

「ピンとこない」=自己の価値の投影

心理学的に言えば、これは「自己評価理論」と「社会的比較理論」が作用しています。

人は自分の価値を、他者との比較によって確認します。

婚活ではこの比較が過剰に働き、相手を「値踏み」するような目線が強まるのです。

つまり「ピンとこない」と感じた瞬間こそ、自分の中にある傲慢さのサインかもしれません。

傲慢さと善良さが、婚活を難しくしている

現代の婚活がうまくいかない背景には、「傲慢さ」と「善良さ」という二つの極端な心理があります。

「傲慢」タイプ|理想が高く、相手を値踏みしてしまう

「もっといい人がいるはず」「私ならもっと上を狙える」と無意識に感じるタイプです。

このタイプは、マッチング数は多くても交際に発展しにくい傾向があります。

結婚相談所のカウンセラーによると、

『「ささやかな幸せでいい」と言いつつ、実際は自分につけている値段が高すぎる人が多い』 と言われます。

つまり、本人の理想と現実が乖離しているのです。

自分を高く見積もりすぎると、相手の良さが見えにくくなり、チャンスを逃します。

「善良」タイプ|自分を押し殺して、相手に委ねすぎる

一方で「自分が我慢すればうまくいく」「相手の希望に合わせた方が安全」と考えるタイプもいます。

一見、謙虚で思いやりがありますが、これも婚活では不利に働くことが多い。

相手に合わせすぎることで「自分軸」を失い、最終的に「本当は何がしたいのかわからない」と迷子になります。

善良すぎる人は、優しさが自己喪失につながるケースが少なくありません。

婚活が前に進む「自己評価セルフチェック」10問

ここで一度、自分の「心の値札」を確認してみましょう。

以下の10問にYes/Noで答えてください。

  1. 相手の学歴や職業をまずチェックしてしまう
  2. 「いい人だけど物足りない」と思うことが多い
  3. 自分が妥協するのは負けだと感じる
  4. 相手に合わせすぎて疲れる
  5. デート後、つい「次はもっといい人が」と思ってしまう
  6. 周囲の結婚を見て焦る
  7. 相手の欠点をすぐに見つけてしまう
  8. 「自分らしさ」を出すのが苦手
  9. 理想の条件を紙に書き出したことがある
  10. 「ピンとこない」が口癖になっている

Yesの数を数えてみましょう。

  • 7〜10個:Aタイプ(自己評価が高すぎる傲慢傾向)
  • 4〜6個:Bタイプ(バランス型)
  • 0〜3個:Cタイプ(自己評価が低い善良傾向)

タイプ別アドバイス

Aタイプの人は、理想の高さを一度リセットすることが第一歩。

「相手を評価する前に、自分の理想条件が現実的か」を点検しましょう。

Bタイプは、理想と現実のバランスが良い状態。

ただし「ピンとこない」ときは、直感よりデータを重視することがポイントです。

Cタイプの人は、自分の意見を抑えすぎ。

「相手に合わせること=優しさ」ではなく、「自分の希望を伝えること=誠実さ」と捉え直しましょう。

「ピンとくる相手」に出会うための3つの実践ワーク

婚活を好転させるには、思考を変えるだけでなく小さな行動を積み重ねることが大切です。

ここでは誰でも今日から始められる3つのワークを紹介します。

1. 理想条件を書き換える

「年収600万以上」や「身長170cm以上」といった外的条件を、「話し合える」「感情を共有できる」といった行動・感情ベースに書き換えましょう。

これにより、「自分の幸せ」を他者依存ではなく、日常の心地よさで測れるようになります。

2. 相手の「強み」を3つ探すトレーニング

デートや面談後、「どこが良くなかったか」ではなく「どんな良さがあったか」を3つ書き出します。

脳は「探す指令」を出すと、ポジティブな情報を優先的に見つけ出すようになります。

これは心理学でいう「セレクティブ・アテンション効果」です。

3. 「自己評価ノート」をつける

週1回、自分の行動や感情を客観的に振り返る習慣を作りましょう。

「今日は相手をどう見ていたか」「自分をどう扱っていたか」を書くだけでOKです。

傲慢さと善良さを手放すと、出会いは自然に動き出す

婚活は「完璧な相手を探す旅」ではなく、「自分を知る旅」です。

傲慢さを手放せば、相手を値踏みせずに人として向き合えるようになり、善良さを緩めれば、自分の本音を大切にできるようになります。

欠点のある自分を許し、相手の不完全さを受け入れた時にこそ、「破れ鍋に綴じ蓋」という諺のようにピタリと合う出会いが訪れます。

今の自分のままではダメだと思ったときこそ、変化のチャンスです。

今日から、小さな一歩を始めてみてください。

-おかしな人, マッチングアプリ, 婚活, 心理学, 恋愛の心理学