なんでもお金でも問題で解決しようとする人の心理

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なんでもお金でも問題で解決しようとする人の心理

2023年3月30日

世の中には、直面する問題のほとんどをお金で解決しようとする人がいます。

お金があれば人生の多くの問題を解決できるというのが一般的な考え方であり、専門性の高い知識や技術が求められる場合、早めに専門家に相談するに越した事はありません。

しかし、全ての選択において必ずしも最善の、あるいは最良の解決策ではないことを認識することも重要です。

本来お金持ちほどお金で問題を解決しようとしますが、貧しい人でさえ同じように考えます。

それほど、お金で問題が解決できると考える人の心理は複雑多岐にわたり、お金の問題の多くは、自尊心に低さやトラウマ、欠乏感のある考え方に根ざしていると言われます。

お金と自分の問題を突き詰めることは、自分が変わるために必要な鍵です。

ここでは、お金に頼って問題を解決することについてまとめました。

支払いの慣習

お金で問題が解決できると考える理由のひとつは、「お金を払う=欲しい物を手にいれる」という思考を持っているからです。

日常生活において、請求書の支払い、食料を買う、基本的な生活必需品を買うなど、何かをした結果として当たり前に金銭を支払っており、お金を払う事で欲しいものが手に入ると思い込んでいます。

こういった短絡的な考えをする人は、お金を払うことで自分が望む結果を手に入れられると考えているため、お金を払って何かをしようとします。(結婚相談所で自分の理想を押し通そうとする認知機能の低い人も同じような思考です)

お金は物やサービスを手に入れるのに役立ちますが、欲しいものすべてが手に入ることを保証するものではありません。

需要と供給、入手可能性、品質、好み、個人の幸福、人間関係や心の豊かさ、体力などお金以外の行動が重要になってくる要素もあります。

安心感

お金を払う事によって安心感を得ることも出来ます。

慣習から何かをするのにお金を払う事が当たり前になっており、行動の結果としてお金を払う事に安心感を得ています。

こういった日常生活の慣習から、お金を使うことに対して安心感を得ているので、すべき事や問題が起きた時に、他人にお金を払って任せることで無意識に安心感を得ています。

さらに、より多くのお金を持つことで、良い医療や教育など、生活の質を向上させるための資源を確保することができ、経済的不安に関連するストレスを軽減することもできます。

問題解決能力の欠如

健全な方法で問題を解決したり障害を克服したりする方法を教わったことがない人は、解決策としてお金を使うことが標準になっている可能性があります。

これは、教育や資源の不足、あるいは単に困難を乗り越える経験不足が原因です。

直ぐにお金を払って問題を解決しようとする人は、解決策を思いついたり、お金に頼らない方法で状況を処理する能力が身に付いていません。

お金で解決する以外に方法が無いと妄信している可能性すらあります。

一時的な解決策

お金は一時的な救済にはなりますが、根本的な問題の解決にはならない可能性があります。

例えば、精神的な問題に苦しんでいる人がいる場合、お金を与えるだけでは、その問題の根本的な原因に対処できない可能性の方が高いです。

問題を解決しようとするときには、現状の把握、創造性、共感など、他の要素も考慮することが重要です。

自尊心が低い

多額の借金や慢性的な浪費は、購買欲求ではなく、自尊心の低さに根ざしている場合があります。

自尊心が低く、自分のことを良く思っていないと、より良く感じたりより価値を感じたりするために、買い物に走ってしまうことがあります。

「Get the Hell Out of Debt」の著者であるエリン・スカイ・ケリー氏は、人間の多くの行動は4つの主要分野に分けることができると言います。

  1. 気分は良くないが、自分にとって良いこと。
  2. 気分が良く、自分にとって良いこと
  3. 気分が良いけど、自分に良くないもの
  4. 気分が悪く、自分に良くないもの

自尊心に問題がある場合、たいていは上記のカテゴリー3か4に該当する、自分にとって良くない習慣(使いすぎ、借金、節約、予算を立てない)が多すぎることが原因です。

「自尊心を高めるには、カテゴリー1と2に該当する活動を増やしたり、習慣を身につけたりすることです」とケリー氏は言っています。

例えばこうです:

  • 節約は気持ちがいいし、自分にとって良いこと。
  • 借金を返すのは気分が悪いかもしれないが、いいこと。
  • 予算を守るのは大変だと感じるかもしれないが、素晴らしいこと。

このような行動を習慣的に行うようになると、自尊心が芽生え、自分にとって悪い金銭習慣を行うことを減少させます。

我が身の可愛さ

お金で問題を解決することで、困難な状況や自分の感情を回避することが出来ます。

承認欲求が強かったり無責任な人は、ネガティブな感情を回避するため、問題に正面から向き合うのではなく、お金を使って他人に行わせることで問題を認知しないようにします。

認知しなければ自尊心を守り、恥や失望といった感情を回避することができます。

失敗への恐れ

お金を使って問題を解決することは、失敗や問題を解決できないリスクを回避する方法でもあります。

日本人は失敗を過度にダメな事だと認識する傾向にあるので、「失敗=腹切り」ぐらいに認識している人が多くいます。

問題の解決を他人に行わせることで、行動の責任を他人に押し付け、自身の精神衛生を保ちます。

失敗は悪いことでは無いので、行動を早くし、多くの失敗から学ぶことの方が重要です。

行動力の欠如


行動力が無い人は問題に積極的に取り組むのではなく、問題を解決する事をお金を払って他人に委託する傾向があります。

問題を解決する手段としてお金に依存するパターンが生まれ、自発性や主体性の欠如につながり不活発に見えますが、問題を解決するためにお金を使うことで、自分が行動を起こしているように錯覚するため、自分では活発に行動したと誤認しています。

このような誤った慣習は、他の方法で行動を起こすためのスキルや知識、自信を低下させ、より行動出来なくなって行きます。

自己のアイデンティティが未形成

自発性や主体性の欠如は自己アイデンティティの形成を阻害します。

自己アイデンティティがないと、自分が何者で、自分の目的が何であるかを理解できません。加えて、環境によってどういった行動を取るかも理解していないので判断力や問題解決能力も低いままです。

結果として、自尊心や自己肯定感が低くなり、他人を使おうとするのでお金がかかります。

お金があるからといって、自分が好きな仕事を見つけたり、人生で何をしたいかを知っているわけでは有りません。

自分が何者であるかを形成するために、1人だけで行動してみましょう。

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ステータスを求める

自分の地位や成功を示す方法として、お金を使って問題を解決する人もいます。

これは、他人からの承認を得たり、自分の自尊心を高める方法です。

個人によっては、富の蓄積や表示がステータスシンボルとして機能したり、自尊心を高める方法として機能したりすることがあります。

その結果、目的がすり替わってしまい、問題解決に積極的に取り組むことよりも、富を獲得し維持することに重きを置くようになってしまいます。

状況のコントロール

お金で問題が解決できると考える理由の一つは、お金によって状況をコントロールできるという感覚を得られるからです。

お金で解決できると考える人は、お金で状況を操作し、望む結果を得るために使える道具と考えています。

この考え方は「経済的な成功=個人的な成功」と示唆する社会的なメッセージによって強化されているため、状況をコントロールしやすくなります。

お金は快適さと安心感を与えてくれますが、すべての問題の解決策を保証するものではないことに注意することが重要です。

実際、ある段階を超えると、お金を増やすことが必ずしも幸福感を高めることにつながらないという研究結果も出ています。

また、お金の問題解決に重点を置きすぎると、人間関係や自己成長、セルフケアなど、人生において重要な他の領域がおろそかになる可能性が高くなります。

まとめ

結論として、人間の心理とお金の関係は複雑で多岐にわたります。

お金は問題解決の一翼を担うことができますが、万能ではないことを認識することが重要です。

お金だけに頼って問題を解決するには限界があり、困難を克服するのに必要なスキルや困難を乗り越え回復する力を身につけることができない可能性が出てきます。

自分が問題解決に向けて積極的に行動することに価値が有ると認識し、主体性と自発性を持って行動出来る感覚を養うことが重要です。

人生を豊かにするには、人生のあらゆる側面を考慮し、お金以外の資源の価値を認識し、問題解決へのアプローチを培うことが不可欠です。

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