「あの人にどう思われただろう」と考えすぎて、夜眠れなくなったり、会話中に緊張したりすることはありませんか?
他人の評価を気にしすぎるのは、ごく自然な人間の反応です。
実際ある研究では、自分の音楽の趣味を他人が認めてくれた時、脳内の報酬中枢神経が活性化することが分かっています。
何を着るか、誰と付き合うか、どんな職業につくか、といったすべての決断が、バカにされることへの恐れに基づいています。
当然、そのまま放置するとストレスや自己否定の原因になります。
残念ながら、この癖はなかなか治りません。
そこで、どうしたら他人の目を気にするのをやめられるか、自分らしさを存分に味わうための、今日から試せる7つの考え方をご紹介します。
読み終える頃には、少し肩の力が抜け、気持ちを軽くできるはずです。
なぜ人の目が気になるのか
他人の視線や評価を過剰に意識してしまう背景には、心理学でいう「スポットライト効果」があります。
これは「自分は他人から注目されている」と思い込む心理現象です。
たとえば、2000年の研究では、参加者にバリー・マニロウの写真が入ったTシャツを着てもらい、パーティーに参加してもらいました。
結果、参加者は他の人が自分のTシャツにどれだけ気づいているかを大幅に過大評価していたのです。
研究では、自分の趣味や好みを他人に認められたとき、脳内の報酬中枢が活性化することが分かっています。
つまり、人間は本能的に「他人に受け入れられたい」と思っているのです。これは普通のことです。
安心ポイント
- 他人の目を気にするのは正常な反応
- 多くの人は自分ほど他人のことを気にしていない
- 小さな工夫で気にしすぎを減らせる
今日からできる7つの考え方
ここからは、すぐに実践できる7つの考え方を紹介します。
各項目には、小さな行動例もあります。
1.人々はあなたにそれほど関心を持っていない
一般的に人はあなたが思っているほどあなたのことを気にしていません。
他人や他人の行動について考えることに、どれだけの時間を費やしているかを思い出すとわかりますが、「それほど多くの時間を費やしているわけではありません」。
心理学者は、他人が自分にどれだけ注目しているかを過大評価する傾向を「スポットライト効果 」と呼んでいます。
Tech Insiderで紹介された2000年の研究では、人々はバリー・マニロウの写真が入ったTシャツを着てパーティーに参加するよう求められました(恥ずかしくなるような柄)。
案の定、Tシャツを着ていた人たちは、パーティにいた他の人たちが自分のTシャツにどれだけ気づいているかを著しく過大評価していたのです。
恥ずかしい柄の服を着ていたとしても、よほど親密でなければ人間は他人に対しての関心が薄いのです
2.別の解釈を持つ
他人の振る舞いを解釈するのは自分自身であり、解釈を変えることで自分自身をポジティブに感じることができます。
恥ずかしい事や他人からの評価については、自分が作り上げたストーリーに過ぎないと認識することが大切です。
自分の解釈が100%正確ではないと認めつつ、自分自身が理解したストーリーを変えることが必要です。
誰であっても、あなたに特定の考え方や感じ方を変えさせる事は出来ないので自信を持って下さい。
3.より多くの人に会う
自分に対する強い否定的な意見を薄めるために、多くの人の意見を聞くことでその意見を和らげることができます。
より多くの人に会えば会うほど、一人ひとりが違う意見を持っていることに気づくはずです。
何よりも自分の意見こそが重要であり、自分の意見だけが自分自身に一生付きまといます。
そして、この意見は自分だけがコントロール出来るのだと理解することが大切です。
4.他人を快適にするよう努力する
他人が快適に感じるように手助けするのはどうでしょうか。これは他人にアプローチするため中々難しいことです。
「一緒にいる他人が不安でないとどうしてわかるのでしょうか?」
相手が安心しきっているように見えるかもしれませんが、それは演技であることが多いです。
何かに関して育ての親になれば、その人や周りからどう思われるかを気にする必要はなくなります。
人間は一般的に他人がどれだけ苦労しているかを推測するのがかなり苦手だということが研究で分かっています。
相手の生活を楽にするために何ができるかを考えれば、自分の個人的な心配はあまり気にならなくなります。
5.相手ではなく、自分の思考をコントロールすることに集中する
一般的に他人の思考をコントロールすることは出来ません。
したがって、「他人が自分をどう思っているかを気にして精神的エネルギーを1分でも費やすなら、時間とエネルギーを無駄に浪費している」ことになります。
その代わりに、状況に対する自分自身の考えを管理することを提案します。
他にも心理療法士のAmy Morinは、精神的に強い人は自分がコントロール出来ない事にほとんど焦点を当てないと書いています。
これはアドラー心理学の課題の分離でもありますが、自分がコントロール出来ない事に焦点を当てないようにすれば、ストレスが減り、幸せになれる可能性が高くなります。
6.みんなを喜ばせようとしない
万人を喜ばせようとする事の愚かさを指し示す話として、ロバと老夫婦の話があります。
- 最初は2人がロバに乗っていて、通行人から残酷だと言われます。
- 一人がロバに乗り、もう一人が歩くと、通行人はロバに乗った人をわがままだと言います。
- 二人が入れ替わり立ち替わりロバに乗ると、今度は新しいロバに乗った人が「わがまま」と言われます。
- 最後に、二人がロバの横を歩くと、通行人から「ロバの乗り方を知らないのか」と笑われます。
この話の教訓は「人は何があってもあなたを判断する 」ということです。
7.他人の評価を気にしてもいいことを認識する
自分の評判を気にするのは結構なことですが、大切なのは心配に押しつぶされないことです。
他人が自分をどう思うか気にすることを完全にやめることはできません。
「人生で目指す多くのことに他人という門番が居ます(就職、昇進、賞へのノミネート、顧客作り、人生のパートナー探しなど)。」なので、他人があなたをどう思うかは、さまざまなケースで重要になります。
「自由への鍵は、部外者があなたをどう思うかよりも、あなたが自分自身をどう思うか気にすることです。」
どうする事もできない他人ではなく、自分の考えに焦点を当てて不安を解消してみて下さい。
まとめ|気にしすぎを減らすために大事なこと
- 自分の反応は正常です:心配性は誰にでもある自然な反応。安心してください。
- 小さな工夫から始める:1つの考え方を今日から試すだけでも、気持ちは軽くなります。
- 解釈を柔軟に:出来事を一方向から見るのではなく、複数の可能性を考えてみる。
- 他人の評価に振り回されない:評価が必要な場面と不要な場面を区別するだけで、不安は大幅に減ります。
最後に一言
他人の目を気にすること自体は悪いことではありません。
大切なのは、自分の生活や気持ちを優先しながら、適度に対処することです。
今日紹介した7つの考え方の中から、まず1つだけでも試してみてください。きっと「少し気が楽になった」と感じられるはずです。