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夜眠れない原因は朝の習慣にある?|NG習慣7選と快眠をつくる改善法

2025年9月18日

「ぐっすり眠りたい」と思ったとき、多くの人が夜の工夫に目を向けます。

Talker Researchの調査によると、68%の人が「良い日を過ごすには前夜の睡眠が重要」と回答し、37%は「起床10分以内でその日の気分を予測できる」と答えています。

寝る前にスマホを見ない、カフェインを控える、アロマや音楽でリラックスする…。

もちろんそれも大切ですが、実は夜の快眠は「朝の過ごし方」で決まっているのです。

その背景には、人間の体が持つ2つの生体リズムが関係しています。

  • 概日リズム(体内時計)
    • 太陽の光や食事、運動などの刺激を受けて調整され、眠気や覚醒をコントロールする仕組み。
  • 睡眠圧
    • 起きている時間が長くなるほど高まり、夜に眠気を強める仕組み。

つまり、朝の行動によって体内時計を正しくリセットできれば、夜は自然に眠くなり、深い睡眠を得やすくなります。

逆に、朝に悪い習慣を積み重ねると、体内リズムが乱れて「眠いのに眠れない」「寝ても疲れが取れない」という悪循環に陥ってしまいます。

良い睡眠は朝から始まる

朝起きてからの健康的な習慣、例えば運動、ストレス管理、バランスの取れた食事は、夜の睡眠の質を高めます。

Sleep Cycleの睡眠科学責任者、マイケル・グラディサー博士によれば、これは「睡眠圧」と「概日リズム」という2つの生体リズムが関係しているためです。

概日リズム(体内時計)を整えることで、夜は眠りやすく、朝は目覚めやすくなります。

光、温度、食事、運動などの外部刺激が体内時計を調整するため、朝の過ごし方が睡眠に直結します。

睡眠を妨げる7つの朝習慣と改善策

ここからは、快眠を妨げる「やってはいけない朝の習慣」と、その改善法を一つずつ解説します。

1. 暗い部屋で過ごす

朝起きて快眠の女性

朝、カーテンを閉めたまま暗い部屋にいると、脳はまだ「夜」だと勘違いします。

その結果、目覚めが悪くなり、一日を通してだるさが続きやすくなります。

太陽光を浴びると「コルチゾール」という覚醒ホルモンが分泌され、頭がスッキリし、体温や代謝も上がります。

改善法

  • 起きたらすぐにカーテンを開ける
  • 可能なら5〜10分、外を散歩する
  • 雨や曇りの日はデスクライトやライトボックスを活用する

👉 こうした習慣で、体内時計がリセットされ、夜の眠気も自然に訪れるようになります。

2. 朝食を抜く

「朝は食欲がないから…」と抜いてしまう人も多いですが、朝食は体内時計を整えるスイッチです。

食事のリズムが乱れると、昼や夜の食欲が過剰になり、睡眠にも悪影響を与えます。

改善法:

  • 起床後1時間以内に軽めの朝食をとる
  • 理想は「タンパク質+炭水化物+ミネラル」
    • 卵やヨーグルト
    • 全粒シリアルやオートミール
    • バナナやベリー類

👉 特にマグネシウムや亜鉛を含む食品は、睡眠の質向上にもプラス。

3. 起きてすぐスマホを見る

夜寝る前スマホに夢中の女性

SNSやニュースをチェックすると、脳は一気に情報処理モードになり、無駄にエネルギーを消費します。

「まだ頭がぼんやりしているのに、急にストレスを受ける」状態が、一日の集中力や気分に悪影響を与えます。

改善法:

  • まずは深呼吸、ストレッチ、軽い瞑想を行う
  • その日のやることを手帳やメモに書き出す
  • スマホは朝のルーティンが終わった後に解禁する

👉 意識的に「脳を整える時間」を持つことで、夜のリラックス感も高まります。

4. スヌーズを繰り返す

目覚ましを止めてまた眠ると、体は「二度寝モード」に入り、逆に疲労感が増します。

睡眠リズムが乱れ、夜も眠りにくくなりやすいのです。

改善法:

  • 目覚ましは1回で起きる習慣をつける
  • 光で徐々に明るくなる「日の出アラーム」を使う
  • 少しずつ音量が上がるアラームで自然に目覚める

5. 朝の運動をしない

朝のランニング運動で快眠を促すシニア女性

朝に体を動かすと、覚醒ホルモンや幸せホルモン(セロトニン)が分泌され、気分が前向きになります。

夜の運動は眠りを妨げる場合がありますが、朝の運動は快眠につながります。

改善法:

  • 家の周りを5〜10分歩く
    ラジオ体操やヨガ、軽い筋トレも効果的
    デスクワーク中心の人ほど「朝の運動」で体をリセット

6. 水分補給を怠る

寝ている間にコップ1杯分の汗をかくため、起床時は軽い脱水状態。

水分不足は頭痛や倦怠感、いびきの原因にもつながります。

改善法:

  • 起きたらまず常温の水を1杯
  • その後にコーヒーやお茶を楽しむ
  • 日中もこまめに水分補給を意識する

7. ベッドでだらだら過ごす

眠くてベッドでだらだら過ごす女性

ベッドの中でスマホを見たり、長くゴロゴロしたりすると、脳は「ベッド=睡眠の場」と認識できなくなります。

その結果、夜の寝付きが悪くなることも。

改善法:

  • 目覚めたらすぐにベッドから出る
  • ベッドは「眠るだけの場所」と決める
  • 朝の支度を始める動線をつくっておく

今日からできる!睡眠の質を高める朝習慣チェックリスト

明日からすぐ取り入れられる快眠ルーティンをまとめました。

✅ 起きたらカーテンを開けて光を浴びる
✅ コップ1杯の水を飲む
✅ 起床後1時間以内に朝食をとる
✅ 5分だけ体を動かす(散歩・ストレッチ)
✅ ベッドからすぐに出る

まずは1つでも取り入れることが大切です。小さな習慣の積み重ねが、夜の深い眠りにつながります。

まとめ|朝を変えれば夜も変わる

  • 快眠は「夜」だけでなく「朝の過ごし方」で決まる
  • 体内時計を整え、睡眠圧を正しく働かせるには朝の行動がカギ
  • 避けたいNG習慣をやめ、代わりに正しい朝習慣を取り入れることが大切

👉 最初は全部を完璧にやる必要はありません。

まずは 「朝の光」「水分補給」「ベッドからすぐに出る」の3つだけでも十分効果があります。

今日からあなたの朝を少し変えて、夜の眠りをもっと深くしましょう。

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