習慣化するには、平均で66日かかるという研究があります。
この研究は、人々がどのようにして習慣を形成し、その過程で何が重要であるかを理解するための画期的なものでした。
ロンドン大学のフィリッパ・ラリー博士は、96人の被験者に毎日新しい行動を繰り返してもらい、その行動が自動化されるまでの期間を測定しました。
習慣化にかかる日数には個人差がある
この研究結果によると、習慣が定着するまでにかかった日数は最短で18日、最長で254日と非常に幅があることがわかりました。
66日はあくまで「中央値」であり、習慣化にかかる期間は、個人差や行動の内容や難易度によって差が出ます。
簡単な行動ほど、短い時間で習慣化することができます。習慣化したい行動は、できるだけ小さく分割して、毎日続けることが重要です。
習慣化の成功に影響する3つの要因
習慣を身につけるには、単に日数を重ねるだけでなく、いくつかの要因が影響します。
1. 行動の種類と難易度
シンプルで行動のハードルが低いほど、習慣化しやすいことがわかっています。
たとえば「朝起きたらコップ1杯の水を飲む」といった行動は、すぐに自動化されやすい傾向があります。
逆に「毎日30分間運動する」といった時間や労力を必要とする行動は、習慣化までにより多くの時間と努力が必要です。
改善のポイント|行動を小さく分割する
習慣化したい行動は、最小単位にまで分解することが成功の鍵です。
たとえば「読書を習慣にしたい」場合、「毎晩寝る前に1ページ読む」といった形で始めると、定着しやすくなります。
2. 意志力の活用とタイミング
心理学では、意志力(self-control)は有限な資源であるとされています。
スタンフォード大学の研究によれば、意志力は朝が最も高く、日中にかけて徐々に消耗していきます。
この性質を活かし、新しい習慣を朝に実践することで、より確実に行動を継続できる可能性が高まります。
3. 意志力を鍛える行動
意志力そのものもトレーニングによって強化できます。
以下のような習慣は、自己コントロール能力を高めるのに効果的であるとする研究があります。
- 運動(特に有酸素運動)
- 瞑想(マインドフルネス瞑想など)
- 深呼吸や呼吸法(副交感神経を活性化し、衝動を抑える)
これらの行動を日常に取り入れることで、習慣化の「土台」となる意志力を育てることができます。
まとめ
習慣は「時間+設計」でつくられます。
習慣は魔法のように突然身につくものではありません。自分に合った行動を選び、タイミングや構造を工夫しながら、少しずつ積み重ねることが本質です。
- 平均66日はあくまで目安。焦らず、自分のペースで。
- 行動は小さく、毎日続けられる形に。
- 朝の時間帯を活用して、意志力を有効に使う。
- 意志力は鍛えられる。運動や瞑想を活用しよう。
習慣化には、意志力も必要です。意志力は、朝に一番多く、夜になると減っていきます。
習慣化したい行動は、朝に行うのがおすすめです。
「継続は力なり。」小さな一歩を積み重ねることで、大きな変化を生みます。