常に2択を外す人の特徴 決断を妨げる5つのこと

心理学 日常心理

常に2択を外す人の特徴|決断を妨げる4つのこと

2022年12月8日

2つの選択肢に行き詰まり、間違った答えを選んだことのある人は沢山いるのではないでしょうか。

選択肢が2つしか無いにも関わらず、常にハズレを引いてしまう人も少なくはありません。

これは認知バイアスの歪みによって、推測の精度が低下することから来ています。

ここでは、決断を下す事を妨げる5つの要因を解説していきます。

生存バイアス

人気のあるメディアの多くが「成功者が毎日やっている8つのこと」など生存者バイアスに満ちた記事を投稿しがちです。

生存者バイアスとは、ある特定の分野における勝者に焦点を当て、彼らから学ぼうとする一方で、同じ戦略をとっている敗者のことは完全に忘れてしまう傾向のことです。

プロスポーツ選手とよく似た方法でトレーニングをしていても、プロになれなかったアスリートは何千人もいます。

問題は、生き残った人たちからのみ話を聞き、トップになれなかった何千人ものアスリートのことを誰も意識していないことです。

同じ戦略、戦術、アドバイスがほとんどの人に通用しなかったという事実を無視して、一人の生存者の戦略、戦術、アドバイスを過大評価する傾向にあります。

勝者が記憶され敗者が忘れ去られると、参考にしている情報が成功につながるかどうかを判断することが非常に難しくなります。

損失回避

人は利益を得ることよりも、損失を避けることを強く好む傾向があります。

米国の研究で、誰かに100ドルもらうと満足度が少し上がりますが、100ドル失うと満足度が劇的に下がるという研究結果があります。

反応は正反対ですが、反応の大きさは同じではありません。

自分が所有しているものを大事だと認識するため、損失を避けようとする傾向があります。そのため、すでに所有しているものを維持しようと愚かな決断を下し、行動してしまうのです。

人は自分が持っているものを大切に思うようにできていて、そのために選択をする時に所有している物と比較して、片方を過剰に評価してしまうことがあるのです。

例えば、新しい靴を買えば、ちょっとした喜びが得られるでしょう。しかし、その靴を一度も履かなかったとしても、数カ月後にその靴を手放すのは、とても辛いと感じるはずです。使わないのに、なぜか別れるのが耐えられないのです。

楽な方を選択している

わかりやすい例は上司が御局様に媚び諂っているような状況です。

上司は職場を改善して全体最適を図るより、御局様に仕事をふれば自分が楽を出来ます

職場改善や業務の効率化を選択するより、今のままを選択する人が多いでしょう。

この楽な方を選択するというのは「自分にとって楽である場合」と「状況が進んだ時に楽な場合」と両方のケースがあり、選択を間違える人は後者を選択している様に見せかけて、実は自分が楽をしているだけと言うことが良くあります。

タイミングが見えていない

物事の選択を迫られる時は、大きな流れの途中です。

株などの投資で売りと買いが絶妙に外れているような人がいます。そういった人達に「ボタンを逆につけておけ」と言った意見を見かける事もあるでしょう。

選択を間違える人の多くは、全体の流れが見えていなかったり、局面の判断が遅い事から選択ミスを選んでいます。

無謬性

完全であろうとするあまり、一度も誤りを犯さないようにと心を縛られてしまうと、人は成功の意義も失敗の学びも見失ってしまいます。

成功が訪れても、そこにあるのは結果としての安堵感だけで、過程に潜む工夫や努力への理解が薄らいでしまいます。

逆に、失敗した時には過ちを過度に恐れるあまり、そこから何を学び、次にどう生かすべきかと冷静に見つめることが難しくなります。

成功も失敗も理解できないため、二択を迫られた際に判断するための基準も確立できません。

過去の経験を通じた学びが浅いため、どちらの選択肢が自分にとって有益か、有害かを見極める力が備わらず、判断はますます曖昧になりがちです。

改善 方向性を認知する

失敗を理解すると、それに対する最初の反応は「こんなこと起こらないようにしたい!」となる事が多いです。

「次はどうすれば、自分の脳がこのようなことをしないようにできるのだろう?」これはもっともな疑問ですが、そんなに簡単なことではありません。

選択の誤りは、脳が壊れているのではなく、脳が使った選択肢における連想が有効ではなかったと考えて下さい。

日常生活には、上記のような非常に沢山の精神的プロセスがあります。そして、これらの思考メカニズムを排除した方が良いわけではありません。

問題は、私たちの脳は機能を実行するのがあまりにも上手で、これらのパターンに素早く簡単に入り込んでしまうため、役に立たない場面で使ってしまうことです。

このような場合、成功した時も失敗した時も結果を認め、成功と失敗の分析を行う自己認識を強化することが最良の選択肢のひとつとなります。

この記事を読んで、次回からこのような誤りを発見できるようになることを願っています。

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