高強度インターバルトレーニング (HIIT)

教育 運動

【科学が証明】子どもの集中力は「9分の運動」で上がる!家庭・学校でできる実践法

2025年9月4日

「10秒の動画ですら、うちの子は途中で飽きちゃうのよね。」

近年そんな言葉、最近よく耳にしませんか?

スマホ・タブレット・SNSが日常化した今、子どもたちの集中力は年々短くなっているといわれています。

授業中に落ち着かない、宿題に取りかかれない、すぐ他のことに気を取られる。

これらは単なる「性格の問題」ではなく、脳の仕組みと生活リズムの影響が大きいのです。

実は私たち大人も同じ。

テレビを流しながらスマホをいじり、SNSを見ては別のアプリを開く…。

脳が常に情報を切り替える状態に慣れてしまい、「深く集中する回路」が働きにくくなっているのです。

科学が証明!わずか9分の運動で集中力が高まる理由

ところが、ここに希望の光が見えてきました。

フィンランド東部大学の研究チームが行った最新の調査(2025年発表)で、「9分の運動」が子どもの集中力を高める可能性が示されたのです。

👉 原著論文(ScienceDirect掲載)はこちら

研究では、7〜13歳の子どもたちを対象に「短時間の運動」と「座ったままの状態」を比較しました。

その結果、運動を行った子どもたちはその直後、注意力テストや記憶課題でより良い成績を示したのです。

運動内容|高強度インターバル運動(HIIE)

これは「High-Intensity Interval Exercise(HIIE)」と呼ばれる短時間のインターバル運動。

心拍数を上げて血流を促すことで、脳に酸素と栄養が行き渡り、神経伝達物質(ドーパミン・ノルアドレナリンなど)が活性化。

結果として、集中力・ワーキングメモリ・反応速度が一時的に向上したと考えられています。

高強度インターバルトレーニング(HIIE-HIIT)

なぜ運動で集中力が上がるの?脳のメカニズムを簡単に解説

運動で集中力が上がるのは、脳が「目覚める」からです。

  1. 心拍数の上昇 → 脳への血流増加
    → 酸素・栄養が行き渡り、神経伝達がスムーズに。
  2. ドーパミン・ノルアドレナリンの分泌促進
    → 注意力・動機づけ・記憶力がアップ。
  3. 前頭前野(思考・判断の中枢)が活性化
    → ミスを減らし、課題への集中が高まる。

安全に行うためのポイントと注意事項

9分運動は短時間ですが、高強度の動作を含む場合は安全管理が必須です。

  • 準備運動を必ず行う(首・肩・足首を軽く回すだけでもOK)
  • 心拍の目安:最大心拍数の70%以下(6〜12歳なら120〜150程度)
  • 水分補給を忘れずに
  • 無理をしない・痛みが出たら中止
  • 持病がある場合は医師に相談

文部科学省やWHOも、「短時間の有酸素運動を1日合計60分目標で取り入れること」を推奨しています。

つまり、9分運動を1〜2回行うだけでも、十分に効果的です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 毎日やってもいいの?

→ 問題ありません。むしろ毎日行うことで、集中力アップだけでなく体力向上にもつながります。

Q2. 朝と夜、どちらが効果的?

→ 朝の方が効果的です。脳を活性化させ、1日の学習効率を高めます。

Q3. ADHDの子にも有効?

→ 個人差はありますが、研究では衝動性や不注意の軽減に効果が示されています。過度な刺激を避けた運動を選びましょう。

Q4. 運動が苦手な子でもできる?

→ OKです。ポイントは「全力でなくリズムに乗ること」。笑顔で動くだけで脳は活性化します。

まとめ|「9分の動き」で今日から集中スイッチを入れよう

集中力を高める特効薬は、実は体を動かすこと。

そして、科学が証明したのは、わずか9分で脳は変わるということ。

大切なのは、続けやすく、楽しく取り入れることです。

ただし、この方法はすべての子どもに必ず効果があるわけではありません。

研究は教室での状況を前提としており、個人差もありました。

それでも、日常に楽しい運動を取り入れることは、心身の健康を支えるうえで大切なのは事実です。

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