睡眠

静寂では眠れない?眠りにつくのに役立つ音7選

最近の調査によると、アメリカ人の3人に1人以上が「無音」では眠れず、とくにZ世代が最もその傾向が強いことが明らかになりました。

Talker Researchが実施した1,000人への調査によれば、Z世代の49%が睡眠時に音を必要としているのに対し、ベビーブーマー世代(1946年から1964年生まれ)ではその割合は32%に留まっています。

現代人は、常時ストリーミングサービス、通知音、SNSなどに囲まれた騒がしい環境に慣れています。

この「ノイズ文化」が、眠りのスタイルにも影響を及ぼしている可能性があります。

とはいえ、激しい音楽や政治討論が眠りに適しているわけではありません。深く安らかな睡眠には、心地よい音選びが大切です。

ここでは、眠りに最適な音や、睡眠の質を高める方法についてご紹介します。

音が眠りを助ける理由

多くの場合、夜の騒音を遮る工夫をしてきました。耳栓などが代表例です。

最近では、音を活用して眠りにつく人が増えています。

音には以下のような効果があります。

  • 外部の騒音をマスキングする
  • 不安な思考から意識をそらし、リラックスを促す
  • 毎晩同じ音を聞くことで、睡眠のルーティンを形成する

こうした音習慣は、身体に「寝る時間だ」と信号を送り、眠りにつきやすくしてくれます。

科学が認める睡眠に効果的な7つの音

1. 自然音

波の音、川のせせらぎ、雨音、森林のざわめき、焚き火のパチパチ音などが人気です。

自然音は自律神経を整え、深いリラックスをもたらします。

2. ガイド付き瞑想

呼吸法やボディスキャンなど、音声ガイドによって不安を静め、身体を落ち着かせる瞑想。

Jason Stephensonの「Floating Among The Stars」や「Sleep Talk Down」が特に効果的です。

3. 睡眠用ポッドキャスト

読書は就寝前のエリート活動として称賛されることが多いですが、人によっては刺激が強すぎたり、要求が多すぎたりして、居眠りには向かないと感じることもあります。

そこで、寝る前のポッドキャストが選択肢に挙げられます。

退屈な話を静かに語る「Sleep With Me」、ささやき声で読み聞かせる「Sleep Whispers」、視覚的描写で眠りに誘う「Headspace Sleepcast」などが代表的です。

4. バイノーラルビート

左右の耳に微妙に異なる周波数の音を流すことで、脳波の活動をスローダウンさせ、アルファ波の脳活動を誘導します。

これにより、穏やかな精神状態が促進され、眠りにつきやすくなります。

SpotifyやYouTubeで気軽に試すことが出来、仮眠や夜の安らかな入眠に利用できます。

5. ホワイトノイズ

テレビの砂嵐のような「ザーッ」という音で、周囲の雑音をかき消します。

1960年代から大人や赤ちゃんの眠りを誘う人気の睡眠導入剤として使われてきました。

ホワイトノイズは、テレビの静止画のような音で、可聴域のすべての周波数を均等にブレンドし、「ぼんやりした」ノイズを作り出します。

本質的に、他の音をかき消す単調な背景を提供します。

そのため、騒がしい家庭、迷惑な隣人、寝室の窓の外の賑やかな街などを覆い隠したい人に特に効果的です。

長時間使用すると、その音が睡眠を連想させるようになり、居眠りしやすくなります。

6. 心地よい音楽

心地よい音楽は、心拍数や呼吸数を落ち着かせ、不安を和らげる効果があるため、質の良い睡眠に役立ちます。

どのような音楽が効果的かは好みによりますが、歌詞が刺激的でないものや、重低音が響かないものを選ぶのがポイントです。

専門家は、リラックスできるクラシック音楽やインストゥルメンタル曲を推奨しています。

テンポが速すぎる音楽や激しいビートは避けましょう。

7. ASMR

ASMR(自律性感覚経絡反応)とは、特定の音が引き起こす心地よい感覚のことです。

たとえば、料理や掃除、髪のブラッシング、ささやき、ベーコンを焼く音など、SNSで人気の音がそうした効果をもたらします。

リラックス効果やストレスの軽減、幸福感の向上に寄与し、結果的に質の高い睡眠へとつながる可能性があります。

マレーシアの医療科学ジャーナルでの研究では、14日間ASMRを聴いた結果、ピッツバーグ睡眠の質指数で睡眠の質が大きく向上したことが報告されています。

ただし、どのASMR音が最も効果的かは個人の好みによります。

Sleep.comの専門家は、文字の発音、ささやき、タッピング、タイピング、息吹などが睡眠時のリラックスに適していると推奨しています。

音だけでは不十分|睡眠環境も見直そう

音の効果を最大化するには、基本的な「睡眠衛生」も重要です。

  • 自分に合ったマットレスと枕を使う
  • 毎日同じ時間に寝起きする
  • 寝具を清潔に保ち、アレルゲンを除去する

これらを意識すれば、音の力と相まって、より質の高い睡眠が得られます。

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