怒りそのものは強い不快感をもたらすもので、軽い刺激から本格的な怒りまで様々です。
多くの場合、ストレス、失敗、不正に対する反応から来ています。
怒りを経験すること自体は人間として正常な反応で、場合によって他者の行動に対する適切な反応です。
怒りを、正しく管理し、抑制されている場合、健康な人にとって重要な味方となる事もあります。
しかし、怒りにはリスクがあり、おそらく他のどの感情よりも危険で、人を遠ざけ後悔することなど想像に難くないです。
怒りは通常、イベントそのものとは関係なく、人がイベントにどのように反応するかと関係があります。
念のために書いておきますが「アンガーマネジメント」は行動科学の中では愚かな用語の一つであり、嘲笑されてもおかしく無いものです。
怒りが持続し続けている人は、怒りを管理する事に目を向けるのではなく、自分の脆弱性(突かれて怒ってしまう部分)を管理する必要があり、自分の価値観に忠実である事が重要なのです。
怒りによって引き起こされる問題を軽減するには、自分の脆弱さを認識する必要があります。
そしてそれは、自分の最も深い価値観に忠実になることで実現出来ます。
ここでは「怒りをコントロールするための10の考え方」を紹介します。
- 怒りは何らかの方法で、自分自身の脆弱性に対するシグナルだと認識しましょう。
- 自分が明確な怒りを感じている時は、何か別の事を考えたり、行動したりすることで、より価値のあるもの、感謝に値するものを感じるように心掛けましょう。
- 怒っているときは、自分の判断を信用しないこと。怒りは問題の負の側面だけを拡大・増幅し、現実的な評価を歪めます。
- 問題の複雑さを再確認しましょう。怒りは、文脈を無視したり、簡略化しすぎたりすると視野が狭くなったり、考えが硬直したりして怒りを助長します。
- 他人の視点を理解するように努力します。怒ると、最悪の事態を想定したり、怒りの対象をあからさまに悪者にしたりします。
- 怒りを正当化しないでください。代わりに、それがあなたの長期的な利益に役立つのかを検討してみましょう。
- 自分の肉体的、精神的なリソースの限界を知りましょう。怒りは、疲れているとき、空腹のとき、病気のとき、混乱しているとき、不安なとき、先入観にとらわれているとき、気が散っているとき、または誰かに圧倒されているときに起こりやすくなります。
- 非難するのではなく、改善や修復に集中します。非難せずに怒りを持続させることは非常に困難で、修復や改善に焦点を当てると非難する事が困難になるため、必然的に怒りにくくなります。
- 怒るときは、自分の最も深い価値観を思い出してください。怒りは他人を切り捨てたり、他人の価値を下げることであり、それはおそらくあなたの最も深い価値観と矛盾しているはずです。
- 一時的な怒りの状態になった時思い出してください。あなたがもっと学びたいとき、問題を解決したいとき、あるいは親しい人が関係している場合には、もっと思いやりを持ってください。本当に戦うべき者のために戦う準備をする必要がある事知ってください。
安直に怒りに身を任せても、現実の人間はスーパーサイヤ人になることは決して無いのです。
相手に対する思いやりを持ち続け、自分の深層部にある価値観が何なのかを再確認しましょう。
どうしても怒りが制御できない場合は6秒待つ事をお勧めします。呼吸法や思考の転換など、あらゆる方法で気を逸らしましょう。