「10秒の動画すら、うちの子は途中で飽きちゃうのよね」近年こんな話、よく耳にしますよね。
子どもの集中力は年々短くなっていますが、大人も似たり寄ったりです。
テレビをつけっぱなしでスマホをいじり、合間にはSNSも覗き、私たちの意識は、気まぐれな猫のように、あちこちフラフラと移ろっているのが現状です。
ところが、希望の光が見えてきました。
フィンランド東部大学の研究チームによる調査で、興味深い事実が判明したんです。
わずか9分間の運動で子どもの集中力が高まる可能性があると研究で示されました。
7歳から13歳までの子どもに短時間の体を動かす時間を設け、その後、集中力を測るテストをしたところ、じっと座っていた子どもたちと比べて、注意力やワーキングメモリーを必要とする課題で良い成績を示したそうです。
高強度インターバルトレーニング(HIIE)
研究で行われたのは「高強度インターバル運動(HIIE)」でした。
心拍数を上げ、血流を増やすことで脳に酸素や栄養が行き渡り、神経伝達物質の分泌が活発になり、集中力や認知機能が一時的に高まると考えられています。
家庭で取り入れる場合、特別な体育の授業は必要ありません。
9分間の短い運動で十分です。例えば好きな音楽に合わせて踊る、リビングで簡単な障害物コースを作る、庭を数周走るなど、楽しく体を動かすことで効果が期待できます。
ただし、この方法はすべての子どもに必ず効果があるわけではありません。
研究は教室での状況を前提としており、個人差もありました。
それでも、日常に楽しい運動を取り入れることは、心身の健康を支えるうえで大切なのは事実です。