近年、婚活の手段としてマッチングアプリが一般化する中、一部の女性たちが自己評価を著しく肥大させ、現実と乖離した「増長状態」に陥る例が増えています。
マッチングアプリと承認欲求が生む自己認識の崩壊とも言えるでしょう。
「年収1000万円以上の人しか見なくなった」みたいなことを言い始めたら馬鹿確定です。
この現象は、単なる性格の問題や勘違いではなく、心理学や脳科学、そして現代社会の構造によって説明できる明確なメカニズムが存在します。
ここでは、なぜ「婚活バカ女」は増長してしまうのか、その心理的・社会的背景を解き明かします。
「いいね」は承認ではない|誤った自己評価のはじまり
マッチングアプリは、「いいね」が異性へのアプローチの基本手段となっています。
しかし、この「いいね」は単なる接触のための手段にすぎず、相手の人格や中身を評価したものではありません。
にもかかわらず、多くの婚活女性は「たくさんのいいねをもらった私はモテている」と錯覚し始めます。
これはドーパミンという脳内の報酬物質によるもので、通知やリアクションを得ることで一種の「快感」が生まれ、自分が優れているという錯覚を生み出すのです。
この錯覚は「自己肯定感」ではなく、「虚構の自尊心」です。
実力や人格に基づかない「見せかけの評価」が、増長につながっていきます。
普段モテない人が、誤った認識でモテていると勘違いし、舞い上がった状態になるのです。この状態は長くは続かず、次第に成果が出ずに疲労していきます。
アルゴリズムによる人気の錯覚
マッチングアプリのアルゴリズムもこの増長を助長しています。
アプリ側は、ユーザーの継続利用を促すために、新規登録者やアクティブな女性ユーザーに「いいね」を意図的に集める設計になっています。
これは「エンゲージメント最適化」と呼ばれ、心理的報酬を得やすくする戦略です。
つまり、アプリでの「人気」は真の魅力や価値ではなく「設計された演出」にすぎません。
にも関わらず、自分が本当にモテていると信じてしまうと、現実とのギャップが拡大していきます。
自己認識の未成熟|アイデンティティの欠如
多くの増長型婚活女性には、「自己アイデンティティの未確立」という問題があります。
本来、自分が何者であるか、どんな価値を持つかという感覚は、孤独や困難を乗り越え、1人で意思決定を重ねていく中で形成されます。
しかし、1人で行動できない女性は、他者の評価や承認に依存しやすく、自分の軸が育ちにくい傾向にあります。
このような依存体質のままマッチングアプリに触れると、「いいね」やメッセージが自己価値の証明だと錯覚し、「自分で自分を見つめる力(メタ認知)を失っていく」のです。
成功体験の不足と「他責思考」
現実で地道に努力して結果を出す経験、つまり「本物の成功体験」を積めていない人間は、自己肯定感が育ちません。
自己肯定感とは、「何があっても自分には価値がある」と信じられる力であり、外的承認では得られない内発的な感覚です。
これが育っていないと、人は外部の評価、たとえばアプリ上の反応やSNSの「いいね」などに過敏になります。
すると、「私は評価されて当然」「モテて当然」という過信に変わり、自分が選ばれないことや恋愛がうまくいかないことを「相手や社会のせいにする」他責思考が強まります。(=自己奉仕バイアス)
増長という「虚構の自信」の末路
- 中身のない「いいね」にドーパミンで酔い、
- 成功体験がないまま虚構の自信を高め、
- 自己認識の未熟さから現実を直視できず、
- 外的承認だけを根拠に自己評価を膨らませる。
このような過程を経て、「私は特別」「私は選ぶ側」という「増長した自己像」が完成します。
マッチングアプリはただのネットナンパなので「現実の恋愛市場で通用しない人は、オンライン上の出会いでも通用しません」。
中身や人格、対話力、継続力といった要素が求められるフェーズで挫折し、現実とのギャップに直面したとき、自尊心が壊れ、心が不安定になるリスクも高くなります。
終わりに
「婚活が必要になる女性はなぜ増長するのか?」という問いに対する答えは、単なる性格や勘違いではなく、「心理的な未熟さ・社会への適応不足・脳の報酬系の作用が絡み合った現象」であると言えます。
真に自信を持つには「自分で考え、自分で決め、自分で行動して結果を出す」という経験を通じて、現実に根ざした自己肯定感とアイデンティティを築く必要があります。
マッチングアプリはただのネットナンパにすぎないので、今までの人生の失敗の補助にはならず、代替にもなり得ません。
虚構の承認に依存する限り、自己成長や人間関係の成熟にはつながらないのです。