「ライフスタイルクリープ」という言葉をご存知ですか?
これは、給料が上がると同時に出費も増えてしまう、誰にでもある傾向のことです。
お金に余裕ができたら生活を少し豊かにするのは良いことです。しかし、節約の習慣がないと、稼いだお金がすぐになくなってしまうのは目に見えています。
本当の意味でお金持ちになるコツは、収入を増やすだけでなく、日々の生活で無理なく続けられる節約習慣を身につけることです。
ここでは、稼いだお金を大切に使うための12のアイデアを紹介します。
1.意識的な支出を実践する
もし、何かを買ってから数日や数週間後に後悔したことがあるなら、意識的にお金を使う習慣を身につけることで、そういった後悔を減らせるかもしれません。
意識的にお金を使うとは、無駄遣いせず、自分の価値観に合った使い方をすることです。
例えば、今日無意識に1000円を使ってしまうかもしれません。
突然雨が降って高価な傘を買ったり、サブスクリプションの更新を忘れてつい高いランチを注文したり、夜に酔った勢いでAmazonでいらないものを買ってしまったり…最近はこうした無意識の出費が非常に簡単です。
もっと慎重にお金を使えば、無駄な出費を避け、そのお金を自分の好きな趣味や家族との時間に使えます。どちらがより満足感を得られると思いますか?
節約とは、ただお金を貯めて楽しみを我慢することではありません。
賢くお金を使うことで、稼いだお金をより有効に使い、日々の生活で幸せを感じられるようにする事です。
意識的にお金を使うためのポイントをいくつか紹介します。
- お金を使うきっかけを見つけて対処するストレスや準備不足で無駄遣いをしやすいなら、事前に計画を立てたり、健康的な対処法を身につけると良いです。
- 他人のためにお金を使うのはやめる他人に感心されるためにお金を使うと、自分が損をしてしまいます。自分が持っているものに感謝する習慣を持ちましょう。
- 24時間ルールを実践するオンラインで買い物をする際、すぐに購入せず、カートに入れたまま24時間待ってみてください。翌日には、その商品が本当に必要かどうか冷静に判断できます。
- 時給換算で考える物を買う前に、それが自分の労働時間に見合うか考えましょう。例えば、豪華なディナーが自分の6時間分の労働に相当するとしたら、他の使い道を考えるかもしれません。
- 中古品を検討する常に新品を買うのではなく、中古品でお得に手に入れるのも賢い選択です。中古品販売店などを活用して、掘り出し物を見つけてみましょう。
意識的なお金の使い方を心がければ、より満足感のある生活を送ることができるでしょう。
2.DIYのスキルと臨機応変さを身につける
最近は、壊れたアイテムを数回のクリックで交換でき、翌日には新しいものが手に入る時代です。
現代人は修理するのではなく、新しいものを買うことが多くなっています。
すべての持ち物を修理することは難しいですが、基本的なDIYスキルを学ぶことで、多くのお金を節約できますし、廃棄物を減らすことにもつながります。
例えば、お気に入りの服に小さな穴が開いたら、捨てる前に自分で縫ってみるのはいかがでしょうか。高価なミシンは必要なく、針と糸を用意すれば、簡単な修繕ができます。
汚れた服を捨てる前に、まずはその汚れを落としてみましょう。汚れの種類や生地についてGoogleで調べると、ほとんどの汚れは家庭で簡単に落とせます。特に、食器用洗剤を少し使うと、効果的に汚れを落とすことができます。
壊れた家電や家具を買い替える前に、YouTubeでその商品の修理方法を調べてみるのも良いアイデアです。
数分のチュートリアルで、さまざまなDIYスキルを身につけることができるかもしれません。
倹約と持続可能性は密接に関係しています。無駄な買い替えを減らすことで、実際に自分が喜びを感じるものに使えるお金が増えます。
3.光熱費にもっと注意を払う
長時間シャワーを浴びたり、テレビを一日中つけっぱなしにしたりするのは気持ちいいですが、この習慣は光熱費に大きく影響します。
シャワーの時間を短くしたり、冬にエアコンの温度を下げたり、家電の定期的なメンテナンスを行うことで、毎年何千円も節約できることがあります。
公共料金の節約は、継続的な倹約習慣から生まれます。
例えば、仕事に出かける前に早めに電気を消したり、歯磨き中に水を止めたりすることが挙げられます。
月末に料金の節約額を確認することで、さらに続ける意欲が湧くでしょう。
公共料金の節約をゲームのように楽しむことで、毎月の削減に挑戦するのも良い方法です。
4.中古品を購入する
CouponFollowの最近のレポートによれば、中古品を購入することで毎年約1,760ドルを節約できるそうです。
もし銀行口座に約26万円多く欲しいと思っているなら、良い選択です。
倹約家は中古品を上手に活用しており、財布に大きなメリットがあります。
地元のリサイクルショップや委託販売店、オンラインマーケットでは、通常の価格よりもかなり安く隠れた掘り出し物を見つけることができます。
リサイクルショップでの買い物は、お金を節約するだけでなく、まだ使える物に第二の人生を与えることにもつながります。
最近ではオンラインでさまざまな中古品を簡単に探せるようになっており、家にいながらでも購入できます。
子どもたちをリサイクルショップに連れて行くのは、楽しい家族のアクティビティになります。これによって節約の習慣を身につけるだけでなく、物を減らし、再利用し、リサイクルすることの大切さを教えることができます。
5.お金に関する決断をするときは時間を大切にする
倹約とケチには大きな違いがあります。
お金を節約したいと思っている人でも、倹約家はただお金を節約するためだけに行動しているわけではありません。
倹約家は、数千円を節約することよりも、自分の時間を大切にし、優先することを重視します。
例えば、町の反対側でガソリンが数百円安い場合、そのためにさらに10分も運転してガソリンを消費するのは無駄かもしれません。
家の修理が自分のスキルを大きく超えている場合や、とても手間がかかる作業である場合は、自分でやるよりも専門家を雇う方が賢明かもしれません。
最も優れた倹約習慣の一つは、自分の時間をお金と同じくらい、あるいはそれ以上に大切にすることです。
お金はいつでも稼げますが、どんなにお金があっても時間を買うことはできません。
6.車は少なく、自転車や公共交通を活用!
車はお金を使うだけでなく、持っているだけどお金が掛かるだけでなく、つい便利さに頼ってしまいがちです。
日本では多くの人が電車やバスで通勤していますが、それでも買い物や近所への移動に車を使う人もいます。しかし、すべての移動に車を使う必要はありません。
日本の多くの都市では、移動距離の多くが1キロ未満です。
これは、自転車や徒歩で簡単に移動できる距離です。
車の使用を減らすことで、ガソリン代や駐車場代、維持費を節約でき、車にかかる出費を大きく減らすことができます。
車を所有すると、ガソリン代や保険料、車検、税金など、多くの維持費が発生します。
車を持つことは便利ですが、都市部では必要ない場合も多く、電車やバス、自転車を活用することでお金を節約できます。もし複数台の車を持っている場合は、1台を手放すことを考えるのも一つの手です。
さらに、自転車や徒歩での移動は、経済的なメリットだけでなく、健康にも良い影響を与えます。週に数回でも体を動かすことで、心身の健康が向上し、ストレス解消にもつながります。
7.量ではなく質に重点を置く
物事の量が多ければ良いというわけではありません。
この考え方は、極端なミニマリスト生活を勧めるのではなく、私たちの所持品の価値を見直すことを提案しています。
持ち物を減らすことで、お金の節約とスッキリした生活空間を実現できる可能性があります。
自分の周りの物を見渡し、本当に必要かどうか考えてみることが大切です。
例えば、20足もの靴を持つ代わりに、様々な場面で使える3足の靴で十分かもしれません。
同様に、キッチンでも10種類もの家電を揃える代わりに、多機能な2台の家電で済ませることができるかもしれません。
この考え方は「Buy It For Life(BIFL)」という概念とも関連しており、長期間使える高品質な商品に投資する方が賢明だという考え方です。
例えば、安い冬用ジャケットを頻繁に買い替えるよりも、多少高価でも長年使用できるジャケットを1つ購入する方が結果的に良いでしょう。
質の高い耐久性のある商品を選ぶことで、長期的には物が減り、同時にお金も節約できます。
つまり、物の量より質を重視し、本当に必要なものを選んで大切に使うことが、整理された生活と経済的なメリットにつながります。
この考え方を取り入れることで、より満足度の高い生活を送ることができます。
8.長期的に考える
ある日、突然お金の管理を真剣に考えようと決意したことはありませんか?
無駄遣いを避けるために、ご褒美を我慢し、サブスクリプションを全部解約して、ほとんど家から出ないようにする…
でも、数週間経つと限界がきて、思い切り散財してしまう。
実は、健康的な食事や運動を続けるのと同じように、節約も無理せず持続可能な方法で取り入れることが大切です。
急に極端な節約を始めるのではなく、長期的な目標を見据える必要があります。そうしないと、極端な倹約と浪費を繰り返してしまいます。
ライフスタイルを変えるときは、少しずつ小さな変化を積み重ねていくことが、結局は大きな効果を生みます。
例えば、週に6回外食しているなら、いきなり全部やめるのではなく、テイクアウトを週に2〜3回に減らしてみましょう。
無理なく達成できる目標を設定すれば、早く結果が出て、やる気も続きます。
倹約家は短期的な欲望より、長期的な成功を重視します。今を楽しみながらも、将来のために貯金することが大切だと理解しているのです。
今の生活を楽しむことも大事ですが、将来のために少しずつ貯めていくことが大切だと覚えておいてください。
節約しながらも自分にご褒美を与える方法を見つけることも大切です。
9.単調な作業に楽しみを見出す
お金を使いすぎてしまう理由の一つは、心の中で感じる満足感の欠如かもしれません。
例えば、友達のリフォームされたおしゃれなキッチンを見て、自分の古いキャビネットが急にみすぼらしく感じたり、職場の同僚が新しい車に乗り換えるのを見て、自分の古いホンダが急につまらなく思えてしまうことがあります。
もちろん、生活をより良くしたいと感じるのは自然なことですし、夢を持つことは大切です。しかし、今の生活に満足し、感謝する方法を見つけることも重要です。
毎日のルーティンや何気ない瞬間にも楽しさを見つけることが重要です。
自分の生活に満足できれば、物を買うことで一時的な幸せを求める必要が少なくなります。
感謝の気持ちを持つことは、大きな効果があります。あまり知られていませんが、最も重要な節約術のひとつです。
少ないもので満足できるということは、常にもっと多くを追い求める必要がないということです。
今日からでも、生活の中でちょっとした楽しみを見つける方法を考えてみましょう。
例えば、子どもと過ごす時間を増やしたり、仕事中に好きな音楽を聴いたり、昼休みに外に出て日光浴をしたりすることです。
実は、日常の中の「退屈」なことが、最も楽しい瞬間になることも多いのです。
10.自分に最初に支払う
もし、なかなかお金を貯められないと感じているなら、まず「自分に支払う」ことから始めると良いでしょう。
多くの人は、月の終わりに「余ったお金」を貯金しようとします。
しかし、家賃や光熱費、趣味や買い物などの支払いを終えた後には、貯金するお金がほとんど残らないことがよくあります。
これを防ぐために、月初めにまず自分への支払い(つまり、退職金や貯金口座にお金を入れること)を最優先にします。
残ったお金で他の支払いを考えなければならず、自然と優先順位がつきます。
これにより、無駄な出費を減らしながら、着実に資産を増やしていくことができるのです。
この方法は時間管理にも応用できます。
例えば、毎日1時間早く起きることで、他のことに追われることなく、自分の時間をしっかり確保できます。自分のことを優先する習慣が身に付き、日々の生活にも余裕が生まれます。
11.自宅で料理をする
日本では年間約612万トンの食品ロスが発生しています。
農林水産省のデータによると、日本では1人当たり年間約48kgもの食品が捨てられている計算になります。
これは、まだ食べられる食品も含まれておりもったいないです。ここでは、家庭でできる食品ロス削減の方法をご紹介します。
- パントリーチャレンジを試してみましょう
今週は食材を買い足すのをやめて、家にあるもので料理を作ってみませんか?冷蔵庫や棚に残っている缶詰や乾物などを活用して、クックパッドなどのレシピサイトを使えば、手軽に新しい料理を作ることができます。 - 食事の計画を立てる
買ったのに使わずに食材を捨ててしまうこと、ありませんか?毎週の食事を計画して、必要なものだけをリストにして買い物をすれば、余分な食材を無駄にすることを防げます。リスト通りに買い物をするだけでも、節約効果があります。 - 野菜のくずを有効活用
野菜の皮や切れ端をそのまま捨てるのはもったいない!例えば、野菜くずをスープのだしにしたり、炒め物やお味噌汁に混ぜたりして、無駄なく使い切る工夫をしてみましょう。 - 予定外の外食に備える
週の初めに「毎日家で料理する」と決めても、急な外食や忙しさでテイクアウトを買うこともありますよね。そんな時は、最初から少し余裕を持たせた買い物をし、外で軽く済ませることができるものも考慮しておきましょう。無理のない計画が大切です。 - 残り物専用の日を作る
冷蔵庫に残った食べ物を忘れて捨ててしまわないよう、週に1回「残り物ナイト」を設けてみてはどうでしょう?これで冷蔵庫の整理にもなり、新しい料理を作る時間も節約できます。
12.無料のものを受け入れ始める
どの都市に住んでいても、実は知らないだけでたくさんの「無料」で楽しめるものがあります。
例えば、地元の図書館が開催している無料講座、地域の公園で行われるイベント、またはアウトレットで手に入る家具など、お金をかけて購入する必要はないものがあります。
美術館の無料開放日や、無料で開放しているエンターテイメントも、コストをかけずに充実した時間を過ごす方法です。
また、Udemyなどのオンライン教育プラットフォームでは、無料で質の高い学びを得られる機会もあります。
まとめ
本質的な倹約の習慣は、一時的な金銭的利益以上の価値があり、あなたの財産を守る強い味方になります。
少額の節約も長期的には大きな資産になり得、さらにストレス軽減や生活満足度の向上、持続可能な社会への貢献といった多面的な利点をもたらします。
これはケチになることではなく、より充実したライフスタイルへの転換を意味し、世代を超えて受け継がれる価値ある生活態度です。
倹約を実践することで、経済的にも精神的にもより豊かな人生を送ることができます。