パフォーマンスが不十分であることの指摘や、パフォーマンスを改善しなければ、自分の仕事が危うくなるかもしれないと言われるのは、誰しも好きではありません。
しかし、リーダーであれば違います。
基準や指標を満たしていない場合、平均的な基準に導くために、いくつかの点に注意しておく必要がありますか。
そして、リーダーは、一般的な従業員とは異なる指標や基準が設けられるべきで、その基準に達していない場合は、従業員と同じ結果が適用されるべきではありません。
いくつかの研究内容から、管理職と人事部のリーダーは、次の3つの危険信号に目を光らせておく必要があります。
継続的に優秀な人材を維持するスタート地点はこちらです。
職場で孤立感を感じている
有名なマズローの欲求階層ピラミッドでは、「生理的欲求と安全欲求」が満たされた後、人間の欲求の第3段階は社会的なもの、つまり「愛と所属」であることがわかります。ロマンチックな愛ではありません。
これは、多くの人間が、対人関係、所属、信頼と受容、人との繋がり、グループの一員であること、そして好意に対する人間の感情的な欲求を必要としていることを意味します。
シガル・バーセードとオリビア・A・オニールの「伴侶の愛に関する縦断研究の結果」によると、温もり、愛情、つながりといった、人間関係の要素に基づいた感情的文化を構築した企業は、より良い業績をもたらすと結論付けています。
シガル・バーセードはハーバードビジネスレビューで、「同僚からより大きな愛情や思いやりを感じている人は、より良い業績を上げているが、感情的な文化を築こうとする経営者はほとんどいない」と書いており、それは間違いであると述べています。
さらに、バーセードとオニールは、「愛情や思いやりのある文化の中で働いていると感じている従業員は、満足度やチームワークが高いことを報告している 」ことを発見したのです。
2人の研究は、職場でのつながりや帰属意識を持つことの重要性を指摘する他の多くの研究と一致しています。このことは、女性労働者にとってはなおさらです。
マイノリティまたは女性の声が届かない
成功者の調査・洞察を行っているAchievers Workforce Instituteが発表した職場における帰属意識に関する2021年文化報告書によると、女性は男性に比べて職場に強い帰属意識を持つ割合が41%低いという結果が出ています。パンデミックの影響と合わせて、2020年に女性の労働力人口が33年ぶりの低水準となったことの強い根拠となっています。
報告書によると、女性は職場で異論を唱えることに抵抗を感じる可能性が男性より25%低く、また、女性は自分のユニークな経歴やアイデンティティが会社で評価されていると答える可能性も男性より20%低くなっています。
Achievers Workforce Instituteのチーフ・ワークフォース・サイエンティスト、ナタリー・バウムガートナーは、これらの調査結果の要点を以下の様に話しています。
「もし、リーダーが女性を惹きつけ、維持しようと望むなら、女性はより多くの適切なサポートを必要とします。つまり、リーダーは従業員と対話し、何が足りないのか、どうすれば改善できるのかを本質的に理解する必要があるのです」。
働く人が仕事に目的を持っていない
アニー・マッキーのベストセラー「How to be Happy at Work」の中で、彼女の研究チームは、仕事に没頭し、幸せになるためには、事実上誰もが意味のある将来像と目的意識を、素晴らしい人間関係とともに求めていると結論づけています。
マッキーは広範囲な研究から、強いリーダーは組織のビジョンと個人のビジョンを結びつけることができ、更にそのビジョンを一貫して伝えることができると結論づけています。
優秀な人材を維持するためには、社員を組織の目標と結びつけ、精神的、感情的に関わり続けることが重要であることに気づかされました。
社員が自分の仕事に対する明確な使命とビジョンがあり、リーダーがそれを伝え、共に追求することに喜びを感じることができれば、報酬や特典にはない、計り知れない忠誠心と裁量の努力が生まれます。社員が自分のしている仕事を信じることができれば、仕事も職場も、社員にとってより意義のあるものになるのです。