スマートフォンは本当にあなたの味方ですか?答えはNOです。
今、この記事を読んでいるそのデバイスは、あなたの友人ではありません。
たとえパソコンで読んでいたとしても、ひとつ質問したい。あなたにとって、そのデバイスはどれほど重要でしょうか?
ある統計を見て衝撃を受けました。ヴュルツブルク大学とノッティンガム・トレント大学が行った実験によると、実験参加者の37.4%が「スマートフォンは親しい友人と同じくらい、またはそれ以上に重要」と回答したと言います。
さらに、29.4%が「親よりもスマートフォンのほうが大切」と答えました。
本当にそれでいいのでしょうか…?
スマートフォンは行動を変える
スマホ依存の問題は、単にストレスや不安、うつの原因になるからではありません。
私たちの行動を根本的に変えてしまうのです。
もはや私たちは、何かひとつに10秒以上集中することすら難しくなっています。その理由は明白でスマホが絶えず通知を送ってくるからです。
そして、スマホの通知のほとんどは「どうでもいいこと」ばかりです。
スマホの距離が生産性を左右する
先述の研究では、興味深い結果も示されています。
被験者に集中力テストを行わせ、次の4つの条件で成績を比較しました。
- スマホをポケットに入れた状態
- デスクの上に置いた状態
- 引き出しの中にしまった状態
- 別の部屋に置いた状態
結果、スマホがデスクにあるときの成績が最も低く、距離が離れるほど成績が向上し、スマホが別室にあると、成績は26%も向上しました。
これは単なる研究データかもしれません。しかし、私自身の経験からも納得できるものがあります。
私が変えたスマホの使い方
私自身あるタイミングで、スマホの使い方を大きく見直しています。
- 通知はメッセージと電話以外すべてオフ
- ほぼすべてのSNSグループを退出(親しい友人のグループだけ残した)
- ニュースアプリを削除(重要な情報は間接的に入る)
- 音楽、信頼できるジャーナリズム、特定の著者の記事、ポッドキャスト、YouTube(学習用)、本、オーディオブックのみ利用
- スマホは通話、メッセージ、メモ、写真・動画撮影のみに使用
- 通知には即座に反応しない(他者を軽視するのではなく、スマホの主導権を明確にするため)
以前は、Facebook、Instagram、Apple、Googleに思考を支配されていたと言えます。
しかし今は、彼らにコントロールされるのではなく、明確な選択を自分自身で行っている実感があります。
もちろん、完全にスマホを手放すのは現実的ではありません。
私も「スマホが好き」ではありますが、絶対的に「スマホが必要」というわけではないのです。
時間を取り戻そう
スマホの使い方を変えたことで、以前よりも多くのことを達成できるようになりました。
友人と過ごし、家族と夕食を楽しみ、運動し、パートナーとの時間も持てています。
1日は誰にとっても1440分。その時間をどう使うかが違いを生みます。
誰もが完璧に生産的である事は出来ません。
しかし、たったひとつの行動を変えるだけで、26%も生産性が上がるなら、やらない理由はあるでしょうか?
スマホを販売する人たちの思惑
スマホやアプリを作る企業は、あなたを依存させるのが目的です。
企業やインフルエンサーがあなたに「スマホを手放したほうがいい」と言わないのは、それがビジネスだからです。
Appleが「新しいiPhoneはあなたの生産性を破壊します」と宣伝するでしょうか?もちろん、しませんよね。
スマホが生産性を向上させる面もあるため、むしろ逆を売り込んできます。
実際、あなたがこの記事を読んでいるのもスマホかもしれません。私自身も、スマホでたくさんの記事や本を読んでいます。
だからこそ、スマホの使い方を意識することが大切なのです。
注意力を取り戻せ
携帯電話やアプリを作っている人たちの唯一の目的は、ユーザーを夢中にさせることです。
それを認識するのは非常に重要です。
一個人で見れば、生産性よりも注意力の方が重要なので、スマートフォンに頼りすぎないように自分に言い聞かせるようにしましょう。
スマホの影響を理解し、意識的に使うことで、あなたの時間と人生を取り戻せます。
スマートフォンと距離を置くことは、やる価値が十分にあります。