失恋は誰にとっても辛いものです。
元パートナーとの別れの経緯に関係なく、過去の幸せな瞬間を思い出すことは、別れを乗り越えるのを難しくさせます。
孤独、屈辱、拒絶、疎外感、失望、あるいは安堵さえも、今感じていることがどんなものであれ正常です。
失恋を乗り越えるために、その原因と対処法を説明します。
失恋の原因
フロリダ州の心理療法士ダナ・ボッタリ(LCSW)によれば、関係の初めは楽しい思い出が多いものです。
「元パートナーが美しいとかハンサムだと言ってくれた時や、どれだけ愛しているかを言ってくれた時を思い出すでしょう」。
しかし、関係が終わると、考えが混在します。
「元パートナーからのポジティブなメッセージと、自分は十分ではないという批判的な考えが混ざり合うことがあります」。
考えは感情に影響し、感情は行動に影響します。
気分が落ち込むと、普段しない行動を取ることがあります。
たとえば、シャワーを浴びなかったり、友人や家族との集まりを避けたりします。
この行動に気づかず「今まで以上に孤独を感じるかもしれません」。
ニューヨーク市の心理療法士ジーナ・モッファ(LCSW)は、別れの詳細な内容と状況が感情を左右すると述べています。
「別れを切り出した後、誰かを辛い場所に残していると感じれば、罪悪感や悲しみに悩まされるかもしれません。逆に、相手に振られた場合、ショック状態に陥り、怒り、駆け引き、落ち込み、不安など、様々な悲しみの段階を経るかもしれません」。
関係の喪失に対処する際に、次のヒントが役立ちます。
失恋を癒すためのヒント
1. 悲しむ時間を取る
関係の喪失を悲しむ過程として考えてみてください。
「自分に時間を与えてください。すぐに新しい人を見つけようとしないでください」。
「私たちにできる最善のことは、自分の感情を尊重し、自分の感情を批判しないことです」。
自分の感情を正当化するためには、思考をリフレーミングすることが役立ちます。
「こんなに悲しい気持ちになるはずがない」と考えるのではなく「私は悲しい気持ちを経験している、それでいいのだ」と考えることをボッタリ氏は勧めています。
別れの複雑な感情を解決するために、一人になる時間をとったり、内面を見つめたり、セラピストに診てもらったりする人がいる一方で、辛い感情を抑え込んで別の恋愛に飛び込む人もいますが、これはお勧めしません。
打ち砕かれたものを癒すには時間が必要です。
「内面を見つめ、関係に持ち込んでしまった役に立たないパターンを見直す時間が必要です。傷ついた心に向き合い、時間をかけて、丁寧に、優しく、そしてより深い自己理解を通じて癒していく時間が必要です。」とモッファ氏は言います。
2. 新しい喜びの源を見つける
自己探求と自己再接続の時間を作ることで、かつて感じていた平安や喜び、インスピレーションをもたらしてくれたものの、交際中に保留していたものに再度繋がる機会が出来ます。
たとえ傷つくことがあっても、新たな自由を感じるために、新しいことや人、経験に対して「はい」と言うことにより、心がオープンになれるかもしれません。
ボッタリ氏は、たとえ気分が乗らないときでも、無理をしてでも行動することを勧めています。
「友人とランチをした後でも、家にいたときよりも良い気分で家に帰れる可能性」を経験している人は多いのではないでしょうか。
3. 自分の良い点をリストアップする
自分に自信が持てない時、過去のパートナーのためにした良いことや、彼らが好きだった自分の特徴、そして自分自身が好きな特徴をリストアップしてみてください。
例えば、次のような自己肯定リストを書いてみましょう。
- 相手にコーヒーを入れた。
- 雨の日は駅まで迎えに行った。
- 悲しんでいるとき、好きな曲をかけた。
今後の人間関係で自分がするポジティブなことのリストを書き出してみるのも役に立ちます。
人間関係のことを考えたくないなら、自分の心に響く自己肯定感を検索することを勧めています。
- 自分の判断にミスはない。
- 私はそのままで十分だ。
- 間違った決断はない。
ネガティブな考えや自虐的な考えを持っているときに、これらを唱えてみてください。
4. 元パートナーの考えを認める
元パートナーのことが頭に浮かんだら、それを無理に止めたり避けたりせず、その考えを「観察する」練習をしましょう。
思いが浮かんだら、少し距離を置いて、それをただ認めます。
「自分がそれを感じていることに気づき、それを観察する練習をしてください。そして、観察したら、そのまま手放します」。
ひとつの思考に注意を向け、「これは重要だ」と決めた瞬間、それを観察しているのではなく、判断していることになります。
判断することで、期待が裏切られたと感じ、ネガティブな感情が生まれるのです。
5. 他人に自分のニーズを伝える
友人と会う気にならなかったり、約束を守るのが難しい場合は、その気持ちを他人に伝えましょう。
この時期に自分が何を必要としているのか、もう一度よく考えてみてください。
「多くの人が同じように感じたことがあり、あなたが元の状態に戻るには時間が必要かもしれないことを理解してくれるでしょう」。
6. 他者に目を向ける
別れの痛みに耐え難いと感じるなら、他人のニーズに目を向けることで幸福感を得たり、自分のことに集中するのを避け、気を紛らわせたりすることが出来ます。
ボランティア活動に参加したり、食事や掃除で困っている友人を助けたり、近所の草刈りをしたりすることも考えてみましょう。
7. 感情を流す
信頼できる友人や家族、セラピストに、別れた相手や元パートナーに関する感情を話すことは、助けになります。
感情をすべて話すことに抵抗があるなら、それを書き留めたり、瞑想したりすることを検討してください。
また、絵を描くなど、心の中の思いを表現できる別の活動に取り組むのも良いでしょう。
8. 運動と動きを取り入れる
研究によると、運動はストレスを軽減することが示されています。
不安、悲しみ、無気力、ストレスといった感情をコントロールするための健康的なはけ口として、運動を利用しましょう。
毎日の散歩やサイクリング、ワークアウトなどは、別れの悲しみやストレスを感じているときに最適な対処法です。
9. 元パートナーを思い出させる活動を避ける
望まない考えや感情に押しつぶされそうなときは、元パートナーを思い出させる場所や音楽、人から距離を置いて下さい。
安心できる場所に行き、あなたを大切に思ってくれる人たちと過ごしてください。
また、1人で新しい場所に出かけたり、日帰り旅行をして新たな体験を楽しむのも効果的です。
10. 別れの意味を見つける
可能であれば、関係の終わりに何らかの意味を見出すか、それとも終わった理由に意味がないことを受け入れてください。
時間が経つにつれて、別れが結果的に自分にとって良かったと気付くかもしれません。
しかし、関係の終わりにポジティブな意味を見出せない場合もあります。
どちらの結論も正しいのです。自分の信念を持ち、前進し続けましょう。
まとめ
別れを決断したのが誰であれ、別れは悲しさや孤独をもたらすものです。
別れの後に様々な感情が渦巻くのは普通で、特にそれが予期せぬものであればなおさらです。
人は成長し、変化し、学ぶものですが、恋愛での進み方は人それぞれです。
例えば、一方が変わり、もう一方が変わらないこともあります。
だから、自分に優しくしてあげてください。自分が変わっていく過程を受け入れ、無理をしないことが大切です。
自然なペースで成長し、癒されることを大切にしましょう。
覚えておいてほしいのは、しばらくの間、大丈夫だと思えなくても構わないということです。
人間関係の喪失を処理する時間を自分に与え、自己憐憫を実践してください。